「或る列車」の弁当と車窓から眺める美しい眺望
車窓からの絶景とご当地の旬の食材を同時に味わうことができる「グルメ列車」が続々誕生している。特に熱い眼差しが注がれているのが、8月8日にデビューしたJR九州の『或る列車』だ。11月からは佐世保~長崎間で運行している。
2両編成の列車のデザインはデザイナー・水戸岡鋭治氏によるもの。内装には既製品を使わず、九州の工芸と匠の技で荘厳な空間を造り出した。
お弁当とスイーツからなるコースは、世界的シェフである成澤由浩氏のプロデュース。例えば写真で紹介する弁当は、手前から「うちわ海老と蕪蒸し」、「甘鯛のエスカベーシュ 柚子の香り」、「新米と長崎和牛ロースの炙り寿司」。一番奥のデザートは「みかんと新米のカクテル バニラの香り」。
いずれも九州各地から厳選した食材が使用されており、優しさと華やかさが同居したメニューばかり。スイーツは作り置きせず車内で仕上げられるほか、スパークリングワインなどのドリンクも飲み放題。
至福の「走る豪華レストラン」で美しい風景とご当地の味が堪能できる。
◆或る列車(JR九州)
【区間・料金】佐世保(長崎)~長崎(1日1往復 午前便:佐世保→長崎、午後便:長崎→佐世保)約2時間半2万円~(JR九州旅行支店販売分)。詳細は専用ホームページ(www.jrkyushu-aruressha.jp/)まで。
撮影■岩本朗
※週刊ポスト2015年11月27日・12月4日号