相手に尽くすことはビジネスでは重要だと思っているが、なれ合いとは違う。なれ合うために与えるのではなく、目的を持った者同士が目的を達成するために与え合うのだ。誰かに寄りかかるのではなく、自分の足できちんと立つこと。自分の足で立っている者同士が、目的のためにつながる。そんなウェットではない、ドライな関係が私には心地いい。
困ったときは周りに相談し、助けを求めてもいい。だが寄りかかってばかりの人は、自分が一方的に受け取ろうとして、自分からは何も相手に与えようとしない人が目立つ。その場だけ一時的に助けても、解決にはならない。なぜカネに困っているのか、なぜ苦しいのか、根本的な解決方法は何なのか。自分でそれらの問いの解答を見つけてもらわないと意味がないのだ。
仲間の助けは、自立するプロセスの邪魔になるケースだってある。突き放すのは、優しさでもあると考えている。自立している人が目的のためにパートナーシップを組んで、お互いのために尽くす。これが理想だというスタンスで、私は一貫している。
苦境にある仲間を無条件で救いだすよりも先に、自分で解決する示唆を与えたり、あえて厳しく接したりすることも、仲間の大事な役目だ。シェアすべきは、苦しみではない。喜びや感動、自己の成長であるべきだろう。
※堀江貴文・著/『バカは最強の法則~まんがでわかる「ウシジマくん×ホリエモン」負けない働き方~』より