結局、地方自治体の役人の仕事で残るのは、警察、消防、公園の清掃、ゴミ収集といった労働集約型のものだけである。ただし、すでに公園の清掃やゴミ収集の大半は外注だから、その管理システムをAIと準天頂衛星(*)などを活用して作り、クラウドコンピューティングで運用すれば、それらの業務にかかわる役人もいらなくなる。

【*ある地域の上空に長時間とどまる軌道をとる人工衛星。日本の「みちびき」は従来のGPSを補完し、位置情報の精度を高めることができる】

 つまり、地方自治体の役人は無限に削減することができるわけで、究極的には警察官や消防士などの外注できない労働集約型職務以外の役人はシステム管理者1人だけいれば、あとはAIとソフトバンクの「Pepper」のようなロボットで代替できるのだ。

 一方、中央省庁の役人は「国家100年の計」を作らなければならないので、それなりに必要である。といっても、AIに置き換えることができる仕事は山ほどあるから、各省庁に優秀な人材が数人いれば事足りるだろう。

※SAPIO2018年1・2月号

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