何かと酒量が増える年末年始──。呑兵衛には心弾む季節だが、気になるのは体への影響だ。
体脂肪が気になり、油モノを避けているという呑兵衛は多いだろう。しかし、油モノは酒のツマミとしては優秀だ。東海大学医学部教授の松嶋成志医師がいう。
「油分は食品の中では胃での滞留時間が長い。コレシストキニンという消化管ホルモンが働き、胃の出口となる幽門が閉められ、胃の撹拌運動を助けるのです。そのため一緒に飲んだお酒も長く胃の中にとどまり、アルコール血中濃度が上がりにくくなる。オリーブオイルやマヨネーズが使われた、カルパッチョやポテトサラダなどは前菜に最適です。
また、キャベツやブロッコリーに多く含まれるビタミンUも、胃の粘膜を保護し、アルコールの刺激から胃を守る働きがあります」
居酒屋でお通しによく出てくる「キャベツとマヨネーズ」は理に適っているようだ。
※週刊ポスト2018年12月7日号