芸能

榎木孝明 観客が観て心地よい位置を学んだ劇団四季の時代

榎木孝明が劇団四季で学んだこととは

 映画史・時代劇研究家の春日太一氏がつづった週刊ポスト連載『役者は言葉でできている』。今回は、俳優・榎木孝明が、役者人生をスタートさせた劇団四季の研究生となった時期について語った言葉をお届けする。

 * * *
 榎木孝明は一九七八年に劇団四季に研究生として入団、役者人生をスタートさせる。

「大学時代に『カッコーの巣をこえて』という四季の舞台をパルコ劇場で観まして、『なんてセンスのいい舞台をやるところがあるんだろう』と思いました。

 ミュージカルをやる劇団とは知らなくて入団試験を受けて、受かって初めて知ったんです。試験に歌と踊りがある時点で感じなきゃいけないんでしょうけど、そういうところに無頓着で。

 入ってからのレッスンもジャズダンスとかクラシックバレエとか声楽とかでしたから、半分はやらされている感が強かったですね。日本人にミュージカルは合わないと思っていました。特にあのタイツ姿がね。薩摩男児がタイツを穿いて人前に出るのは恥ずかしいと、レッスンの時は短パンでやっていました。

 その後も自ら進んでミュージカルをやる気はありませんでした。ただ、研究生のうちから『こどものためのミュージカル・プレイ』というのが日生劇場であって、授業の一環で本番に出ていたので、考える間もなく忙しい生活に入っていきました。

 今の四季はミュージカルの世界ですが、当時はそれだけではなくて、ジャン・ジロドー、ジャン・アヌイのフランスのお芝居もやっていたので、そちらに目が行っていました」

 ミュージカルに対しては気持ちが向かなかったが、劇団で学んだことは多いと振り返る。

関連キーワード

関連記事

トピックス

「お芝居はまだ勉強中」と話す莉玖(写真は本人のインスタより)
【主演映画も決定】平野紫耀の弟・平野莉玖、デビューまでの道のり アパレル事業から俳優へ、伏せていた兄との関係を明かしたタイミング
女性セブン
ハワイの別荘と合わせて、真美子夫人との愛の巣には約40億円を投資
【12億円新居購入】大谷翔平、“水原一平騒動”で予想外の引っ越し 日系コミュニティーと距離を置き“利便性より静けさ”を重視か
女性セブン
「Number_iなんで出ないの?」『ZIP!』が番組表に「話題MV」記載も「出演ナシ」にファン困惑 日本テレビ・TOBEによる「緊急変更の正式回答」
「Number_iなんで出ないの?」『ZIP!』が番組表に「話題MV」記載も「出演ナシ」にファン困惑 日本テレビ・TOBEによる「緊急変更の正式回答」
NEWSポストセブン
復帰したほしのあき
《10年ぶり芸能界復帰のほしのあき》グラドル仲間のSNSうつり込みで密かに手応え感じた「復帰タイミング」
NEWSポストセブン
大牟田署に入る浪川総裁
《抗争で死者14名》敵対していた九州暴力団「道仁会」「浪川会」トップ2人が突然の引退 直撃に明かした「引退後の生活」
NEWSポストセブン
パルテノン神殿での佳子さま
ギリシャをご訪問の佳子さま、パルテノン神殿では青と白の“ギリシャカラー”のカジュアルな装いでお出まし
女性セブン
早くも今夏から『SHOGUN 将軍』新シーズンの脚本に取り掛かるという(写真/CNP=時事)
【独占告白】真田広之と手塚理美の次男・日南人が俳優に 父からのエール「自分のやりたいことをやれ。何かあれば相談に乗る」
女性セブン
不倫疑惑に巻き込まれた星野源(『GQ』HPより)とNHK林田アナ
《星野源と新垣結衣が生声否定》「ネカフェ生活」林田理沙アナが巻き込まれた“不倫疑惑”にNHKが沈黙を続ける理由 炎上翌日に行われた“聞き取り調査”
NEWSポストセブン
主犯の十枝内容疑者
【青森密閉殺人】会社社長の殺人を支えた元社員は覚醒剤常習者「目がイッちゃって…」「人を殺すなら中国人に頼めば5〜6万円で跡形もなく……」の意味深発言
NEWSポストセブン
殺人を犯すようには見えなかったという十枝内容疑者(Facebookより)
【青森密閉殺人】「俺の人生は終わった」残忍な犯行後にキャバクラに来店した主犯格の社長、女性キャストが感じた恐怖「怒ったり、喜んだり感情の起伏が…」近所で除雪手伝いの裏の顔
NEWSポストセブン
噺家生活15周年を迎えた月亭方正(撮影/小倉雄一郎)
「僕は居心地がよくなかった」 噺家生活15年・月亭方正が落語にのめり込んだ理由 立川志の輔に「『鼠穴』を教えてください」と直談判
NEWSポストセブン
杉咲花
【全文公開】杉咲花、『アンメット』で共演中の若葉竜也と熱愛 自宅から“時差出勤”、現場以外で会っていることは「公然の秘密」
女性セブン