安打製造機だった鈴木氏がバッティングを指導

硬式野球部未経験の異色ルーキー

 直球といえば、メディアで話題になったのが新球団優先枠1巡目で入団した杉浦健二郎だ。昨年11月上旬に行われた同リーグのトライアウトで最速150キロをマークした右のサイドハンドである。

 その杉浦は異色の経歴の持ち主でもある。神奈川・麻溝台高校ではバドミントン部に所属し、中大法学部に進学すると、自身が地元・相模原で立ち上げた草野球チーム「相模台レイダース」でプレー。高校、大学で野球部に所属経験がない。

 今季は6試合登板で防御率6.75(9月7日現在)。7月24日の埼玉武蔵ヒートベアーズ戦で初先発したが2回4安打3四球3失点と結果を残せなかった。

「トライアウトで初めて見た時に、いい投手だなと思いました。直球が速いしスライダーもキレがある。クロスステップするので、右打者は打ちづらいと思います。その時は杉浦の経歴をまったく知らなくて。次の日に日刊スポーツの一面を見て、『え? バドミントン部だったの?』って(笑)。

 杉浦は硬球で毎日プレーした経験がありません。軟球とは体にかかる負荷が違うので、硬球をしっかり投げられる肩、体を作りなさいと言っています。最初からうまくいくとは思っていませんが、真面目で研究熱心ですし、潜在能力は凄いので期待できる。来年以降にNPBを狙える投手です。150キロの直球は大きな魅力ですが、ただ速いだけでは上のレベルでは通用しません。上原投手、松坂投手のように打者を抑えられる質の良い直球を目指してほしいですね」

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