ビットコインは画期的なシステムだが、実物資産の裏付けは怪しい(時事)

ビットコインは画期的なシステムだが、実物資産の裏付けは怪しい(時事)

 では、いつバブルが崩壊するか。ガルブレイスが言うように、それを予測することは非常に難しいのですが、ヒントになる指標はある。ロバート・シラーという経済学者が考案した「シラーPER」という指標では、その値が「25倍」を「一定期間」超え続けるとバブルは崩壊するとされています。ITバブルの時は79か月で崩壊、リーマンショックを招いた金融バブルでは52か月で崩壊しています。現在のバブルは、実は今年1月ですでに80か月続いているのです。「もう満期は来ている」と私が考える理由のひとつです。

 私は今年の3~5月に崩壊すると予測しています。コロナワクチンはかなり効果が高く、感染防止が進めば各国中央銀行は想定より早く金融引き締めに打って出ることができるでしょう。そういう見通しが機関投資家などに意識された時に、今回のバブルは崩壊すると思います。

 もう一つ見ておくべきなのはアメリカの長期金利です。短期金利は中央銀行がコントロールできますが、長期金利は市場で決まります。これが2%になれば黄信号、3%だと赤信号と私は見ています。今はじわじわと上がって1.3%くらいまで来た。もう少し上がれば、株式市場に流れていた資金が、より安全な国債などにシフトして、株式相場は下落に転じるでしょう。よほどフットワークの軽い人なら今から投資するのもアリですが、落ち始めた時のスピードは半端ではないので、大きなリスクが伴うと思います。

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