広い客室と収納スペースの多さに驚愕
では、少し細かくみていこう。まずは使い勝手だが、これは軽スーパーハイトワゴンとして十分に広い客室と荷室、実用的なシートアレンジ、そして豊富な収納スペースを持っており、短距離、長距離を問わず便利に使えるという感があった。
客室と荷室のバランスはとても良い。後席を一番後ろに寄せ、軽スーパーハイトワゴンの最大の特徴である後席のだだっ広さを満喫できる状態で、後方の荷室には長期旅行向けの分厚い70cm級スーツケースを1個、ぴったり載せることができた。
その状態で周囲にはいくばくかのすき間があり、そこそこ大型のボストンバッグやリュックなどを追加で積むこともできる。もちろんシートを前に寄せれば荷室を広げることができ、その状態でも後席の膝下空間は普通車の1.5リットル級のハッチバック車と同等の余裕が残る。
シートアレンジはダイハツ「タント」のような前席のロングスライド機構こそ持たないが、居住区のフルフラット、荷室のフルフラットなど一通りのことはできる。助手席のシートバックは前に大きく倒れるようになっており、片側を全通フルフラットにすれば全長2m程度の長尺物も余裕で積めそうだった。
室内の収納スペースが豊富なのも魅力だった。助手席の座面下に結構な容量のシートアンダートレイが設けられているのをはじめ、助手席側ダッシュボードには2段式のフタつき小物入れ、ドアポケットも通常の内張り下端に加え、中段にも小さなポケットが設けられていた。
前席アームレストにも小物入れが仕込まれていた。筆者が乗ったかぎり、日産「ルークス」/三菱「eKスペース」に次ぐ収納の豊富さ。こういうスペースの作りは長距離ドライブの際に室内を整理しやすいので、なかなか重宝する。