敵多し激戦区の「小型SUV市場」

 ヴェゼルと同じシリーズハイブリッド式のパワートレインを持つ対キックスではヤリスクロスと異なり、実用性や動力性能のぶつかり合いになる。

日産「キックス」

日産「キックス」

 ドライブフィールについてはヴェゼルに乗ってみなければ何とも言えないが、スペック的にはほぼ互角である。荷室もキックスはなかなか広く、実用性は抜群だ。ヴェゼルが明確に上回っているのは燃費、そして先進国ターゲットのプラットフォームならではの走行性能であろう。

 ヴェゼルの敵はそればかりではない。近い将来、トヨタは1クラス上のCセグメントSUV「カローラクロス」を投入してくると予想されている。第1世代ヴェゼルのときは同じくCセグメントSUV「C-HR」との“異種格闘技戦”が巻き起こった。カローラクロスが登場すれば、その再現になる可能性は決して低くないだろう。

ルノー「キャプチャー」。価格的には海外勢もライバルたり得る

ルノー「キャプチャー」。価格的には海外勢もライバルたり得る

 その他、価格面ではルノー「キャプチャー」、プジョー「3008」、フォルクスワーゲン「T-CROSS」など輸入車のエンジン駆動小型SUVも競合相手になる。この激戦区でヴェゼルがどのような戦いを演じるか、今後の行方が注目される。

4月22日、マスメディア向けの発表会でお披露目された新型ヴェゼル

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