ライフ

GIGAスクール構想でタブレット配布 「ゲーム三昧・ネット依存」を心配する親も

2020年度から必修化されたプログラミングをする小学生。操作に使うのはタブレット(イメージ、時事通信フォト)

2020年度から必修化されたプログラミングをする小学生。操作に使うのはタブレット(イメージ、時事通信フォト)

 GIGAスクール構想とは、一人一台端末と高速通信環境によって子どもたちに個別最適化・創造性を育む教育を実現させる施策のことだ。それにより、全国の小中学校の児童生徒に一人一台のパソコン・タブレット端末が配られている。既に活用・自宅に持ち帰ってきている家庭もある一方で、自治体によってはまだ届いていないところもある。GIGAスクール構想の実態と課題について、元小学校教員でICT教育に詳しいITジャーナリスト・成蹊大学客員教授の高橋暁子さんがレポートする。

 * * *
「子どもが学校から配られたタブレットで何時間もゲームしていました。学習に使うのかと思ったらゲーム三昧で、このままネット依存になりそうで怖い」と、小学生の子どもを持つ40代主婦は不安を隠さない。

「児童が学校から配れたタブレットでYouTubeを見ていました。『裏技を見つけた』と言っていて驚きました。もうこの穴は対処済みらしいですが、きっとイタチごっこでしょうね。さすがネイティブ世代と感じています」と、ある小学校教員は感心した様子で話してくれた。学校配布のタブレット端末でのこのような事態は、各地で起きている。

 そのような子どもたちの驚くべき実態の前に、GIGAスクール構想の一環で配布されているタブレット端末について、現状の活用実態についてご説明しておこう。

 小学6年生の息子も、GW明けにやっと配布されたChromebookを持ち帰ってきた。事前に学校からは「Wi-Fiを用意してほしい」旨の連絡をもらっていた。一斉休校中にオンライン授業ができない理由の一つとして、すべての家庭に端末やWi-Fiがあるわけではないことが挙げられていたが、とうとうどちらもそろったのだ。一方、隣の自治体は「春休みは既に配布済みで宿題もずっとオンライン」と聞いており、自治体による差を感じる。

 自宅のWi-Fiにつなぐ設定にしてからは、毎日持ち帰っては自宅で充電し、学校に持っていっている。約1キロと軽めではあるが、やはりランドセルがさらに肩に食い込むようになった。

 初日から、教育機関なら無料で利用できるアプリGoogleクラスルームを使って、オンラインで出される宿題に回答、提出している。他の子ども達の回答がすぐに見られるのも面白い。もともと家庭でプログラミング学習に取り組んでいたこともあり、キーボードは不自由なく使えている。授業では日常的によく利用しているというが、6年生だからなのか担任とは別に生徒の操作を手助けする支援員などは特に来ていないようだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

杉咲花と若葉竜也に熱愛が発覚
【初ロマンススクープ】杉咲花が若葉竜也と交際!自宅でお泊り 『アンメット』での共演を機に距離縮まる
女性セブン
亡くなったシャニさん
《7か月を経て…》ハマスに半裸で連行された22歳女性が無言の帰宅、公表された最期の姿「遺体の状態は良好」「肌もタトゥーもきれいに見える」
NEWSポストセブン
フジコ・ヘミングさん(撮影:中嶌英雄)
《フジコ・ヘミングさん追悼》「黒柳徹子さんがくれたお土産」「三輪明宏さんが家に来る時は慌てて…」密着した写真家が明かす“意外な交友関係”
NEWSポストセブン
別居を認めたMEGUMI
《離婚後の大活躍》MEGUMI、「ちゃんとした女優になる」を実現!「禁断愛に溺れる不倫妻」から「恐妻」まで多彩な“妻”を演じるカメレオンぶり
NEWSポストセブン
日米通算200勝を達成したダルビッシュ有(時事通信フォト)
《ダルビッシュ日米通算200勝》日本ハム元監督・梨田昌孝氏が語る「唐揚げの衣を食べない」「左投げで130キロ」秘話、元コーチ・佐藤義則氏は「熱心な野球談義」を証言
NEWSポストセブン
ギャンブル好きだったことでも有名
【徳光和夫が明かす『妻の認知症』】「買い物に行ってくる」と出かけたまま戻らない失踪トラブル…助け合いながら向き合う「日々の困難」
女性セブン
破局報道が出た2人(SNSより)
《井上咲楽“破局スピード報告”の意外な理由》事務所の大先輩二人に「隠し通せなかった嘘」オズワルド畠中との交際2年半でピリオド
NEWSポストセブン
河村勇輝(共同通信)と中森美琴(自身のInstagram)
《フリフリピンクコーデで観戦》バスケ・河村勇輝の「アイドル彼女」に迫る“海外生活”Xデー
NEWSポストセブン
ポジティブキャラだが涙もろい一面も
【独立から4年】手越祐也が語る涙の理由「一度離れた人も絶対にわかってくれる」「芸能界を変えていくことはずっと抱いてきた目標です」
女性セブン
木本慎之介
【全文公開】西城秀樹さんの長男・木本慎之介、歌手デビューへの決意 サッカー選手の夢を諦めて音楽の道へ「パパの歌い方をめちゃくちゃ研究しています」
女性セブン
大谷のサプライズに驚く少年(ドジャース公式Xより)
《元同僚の賭博疑惑も影響なし?》大谷翔平、真美子夫人との“始球式秘話”で好感度爆上がり “夫婦共演”待望論高まる
NEWSポストセブン
中村佳敬容疑者が寵愛していた元社員の秋元宙美(左)、佐武敬子(中央)。同じく社員の鍵井チエ(右)
100億円集金の裏で超エリート保険マンを「神」と崇めた女性幹部2人は「タワマンあてがわれた愛人」警視庁が無登録営業で逮捕 有名企業会長も落ちた「胸を露出し体をすり寄せ……」“夜の営業”手法
NEWSポストセブン