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アウトソーシングしにくく工程も多い洗濯は最初に夫や子供に教えよう

テリトリーを分ける

 家事の具体的なやり方を教えることも必要だが、家の中をテリトリー分けすることも大切だという。婚活コンサルタントの川崎貴子さんが説明する。

「女性は察して行動できる能力が高いため、家族の言動を見ているとつい、世話を焼こうと動きたくなります。これを繰り返すと、“どうせ妻(母)がやってくれる”と味を占められ、いつまでたっても“卒家事”が成功しません。それを防ぐため、夫や子供が完全に家事をマスターするまでは、家族が視界に入らないように、可能なら自分の部屋(テリトリー)を確保してこもり、家族の動向を見ないようにした方がいいでしょう」

 また、冷蔵庫の中もテリトリー分けすると“卒家事”がグッと前進するという。

 たとえば、冷蔵庫の下1段分を父のテリトリー、中段を母のテリトリーなどとし、そこに各自お気に入りの調味料や食材などを入れていく。貸し借りは絶対にしない。自分で残量を把握し、足りなければ自分で買い物に行って補充する。その費用もそれぞれが出す。

「ほかの家族の嗜好に合わせず、自分好みの食べ物が買えるので、冷蔵庫のテリトリー分けは楽しいと感じる人が私の相談者には多いですね。しかも、自分の食費がどれくらいかかっているか把握できるので、家計への興味にもつながります」(川崎さん)

 テリトリー分けが定着するのに数か月かかるかもしれないが、これが成功すると、自分のことは自分でする、という意識が強く刻み込まれる。

「生活面で自立できると心の自立も促され、相手を尊重できるようにもなります。おかげで、関係が改善したというご家族をたくさん見てきました」(川崎さん)

 人に気を使わず、自分だけのお気に入りや専用のものを持つということは、人生の満足度や、幸福度を上げるという。

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