(写真/Getty Images)

健康のために飲んでいるゼロカロリー飲料もアルツハイマー病のリスクが潜んでいる(写真/Getty Images)

得体の知れない「旨み」の成分

 加工食品は、消費者が把握できない添加物が含まれることも少なくない。多くの加工食品に含まれる「旨みエキス」がその代表だ。

「本来の旨みだけを抽出したエキスならさほど悪いものではありませんが、昨今、添加されることが増えた『酵母エキス』には遺伝子組み換え酵母の存在が指摘されています。しかし、エキスのほとんどを輸入に頼る現状の中で、その素性や安全性を知ることは困難。得体の知れない不安があります」(沢木さん)

 食欲を刺激する見た目が添加物によって人工的に作られていることも見過ごせない。

「カレールウやコーラなど、多くの食品の着色料に使われているのがカラメル色素です。おいしそうな見た目になりますが、発がん性が指摘されています」(垣田さん)

 とはいえ、依存性の高いものだからといって、一度食べただけでは食物依存症にはならない。大切なのは、習慣化しないことだ。アメリカ在住の内科医・大西睦子さんはいう。

「カップラーメンを毎日食べていたら依存リスクは高まりますが、逆に言えば、回数が少なければ依存リスクは減少します。嗜好品として週1回程度なら食べても問題ありません」(大西さん)

 危険な食べ物を食べる頻度を減らし、果物や野菜など原形が見えるものを多く食べることが中毒から逃れるコツだ。

「加工食品の中毒になっている人は、自然の状態の食材をなるべく手を加えずに調理し、よく噛んで味を理解できるようになるトレーニングが必要です。

 また、加工食品は栄養が極端に偏っているため、加工食品を好んで食べる人は栄養不足のことが多い。体に足りない栄養を求めて食欲が働きますが、さらに加工食品を食べても栄養不足は改善されません。そういう人は、サプリメントなどで不足した栄養を補給すると、中毒状態から抜け出せることもある」(麻生さん)

 体が欲しているのか、それとも脳がまひしているだけなのか。そこを見分けて、本当に体に必要な食べ物を食べることが健康の秘訣だ。

※女性セブン2021年9月2日号

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