ワークショップでは手触りのいい毛糸を使うなど、素材選びにも気を配る。「子供は喜んで頬にすりすりしたりします」(みさとさん)

ワークショップでは手触りのいい毛糸を使うなど、素材選びにも気を配る。「子供は喜んで頬にすりすりしたりします」(みさとさん)

正解はひとつじゃない

 性教育ワークショップ「SEIJUKU(生塾)」を主宰する久保直子さんは、「性の正しい知識を身につけることが、自分を大切にし、身を守ることに繋がる」と話す。

「小学4年生のとき、人気のない道で突然後ろから男性にスカートをめくられたんです。恐怖心だけではなく、自分がされたことの意味が分からず混乱してしまいました。親に相談しようと思っても、なんて説明していいのかも分からなかった」(久保さん)

 同じような経験を子供たちにはさせたくない。タブー視される性問題を大人も子供も取り組むべきではないか。そんな思いで立ち上げた「SEIJUKU」では、参加者同士の対話を重視する。

「自分が受けた性教育の話や子供に聞かれて困った性に関する質問などを、参加者全員で共有するところから始まります。性教育に“ひとつの正解”はないので、自分が納得できる解決法を見つけてほしい」(同前)

 ワークショップを通じて、生まれた新たなアイデアも。

「子供が楽しみながら性について学べるように、受精から妊娠、出産までを紙芝居にしたらどうかという話が出たんです。楽しみながら学び、性の話題はタブーではなく、日常的なものなんだと子供たちに感じてもらうのが目標です」

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