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小松菜奈最新作は「キャリアの真骨頂」 俳優とモデルの”二刀流”が強みに

USJデートの目撃情報もあった菅田と小松

振り切れた演技を見せた小松

 林遣都(30才)と小松菜奈(25才)がダブル主演を務める映画『恋する寄生虫』が11月12日より公開中だ。“人が恋に落ちるのは「虫」の仕業である”というユニークなアイディアを取り入れた本作は、視覚効果を用いたダイナミックな映像と音の演出が見どころの一つ。SNSなどの口コミでは、「映像と音の幻想的な世界に引き込まれた」といった声が多く見られる。そんな中注目を集めているのが、演出を味方に付けたモデルとしてのキャリアも持つ小松の好演だ。映画や演劇に詳しいライターの折田侑駿さんは「本作が彼女のキャリアの真骨頂」と話す。

 * * *
 本作は、作家・三秋縋による同名小説を、放送中のNHK大河ドラマ『青天を衝け』のメインビジュアルとタイトルバックの演出も担当している柿本ケンサク(38才)が実写映画化したもの。脚本は映画『タッチ』や『種まく旅人 くにうみの郷』などを手掛けた山室有紀子(53才)がシナリオを担当し、一組の孤独な男女が「虫」の存在によって恋に落ち、翻弄されていく姿を描いている。

 物語のあらすじはこうだ。極度の潔癖症で、人と関わることができず孤独に生きてきた青年・高坂賢吾(林遣都)。彼はある日、見知らぬ男から奇妙な依頼を受ける。その内容とは、視線恐怖症で不登校になっている女子高校生・佐薙ひじり(小松菜奈)の面倒を見て欲しい、というもの。社会に対して反抗的で、あまりにも露悪的な態度を取る彼女は、世界の終わりを願っていた賢吾さえも狼狽させ辟易させる。だがやがて、「孤独」という共通点を持つ2人は脳内に存在する「虫」によって、惹かれ合っていく。

 この異様な物語に挑んだ主演2人の演技力はもちろんだが、井浦新(47才)と石橋凌(65才)らベテランの存在も大きい。井浦は、佐薙の面倒を見るよう、半ば脅す形で高坂に依頼する謎の男を好演。感情の所在が分からない抑制の効いた演技はミステリアスで、本作をよりサスペンスフルなものにしている。石橋は佐薙の祖父にして医師の役を妙演。カギとなる「虫」について詳しい人物をシリアスに演じることで、作品に重みを与えている。

 今年、単独主演映画『犬部!』も公開された林も、自ら仕掛けたり、受け手に回ったりと、巧みに役割を転換させる名プレイヤーぶりを発揮。少人数の座組だが、個々の俳優が光っているのだ。そしてこの中でも特筆すべきなのが、小松菜奈の存在である。

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