岸田派ではナンバーツーの座長を務め、今回総選挙で衆院に鞍替えして外相に就任したことで、一躍、ポスト岸田の総裁候補の一角に躍り出た。首相候補に2人の名前を挙げた選者は多い。
「林氏も閣僚として実績をあげてきた。外相としても、ネイティブ並みの英語力は国会議員で一番とも言われる」(政治アナリスト・伊藤惇夫氏)
どちらが先に総理の座を射止めるかは、岸田内閣が短命で終わるかどうかで決まる。時事通信社の政治部長、編集担当取締役を務めた政治ジャーナリスト・泉宏氏が指摘する。
「茂木には自分の派閥の票があり、そこに安倍、麻生の支持を得られれば、間違いなく総裁選で勝利できる。だが、岸田政権が3年持った場合、状況は大きく変わる。安倍は次の総選挙で林に選挙区を奪われて比例代表に回って力を失い、麻生も年齢的に引退して息子に地盤を譲るのではないか。そうなれば岸田と同じ派閥の林が後継首相となる可能性が出てくる」
※評者は有馬晴海氏、泉宏氏、伊藤惇夫氏、角谷浩一氏、小林吉弥氏、末延吉正氏、田中良紹氏、田村重信氏、藤本順一氏、野上忠興氏、屋山太郎氏(五十音順)の11人。点数は、「ポスト岸田」に推せる政治家は1~3点で付けてもらい、推せない政治家の場合は-1点とした。同点の場合は、+の点数が高い政治家を上位とした。
※週刊ポスト2022年1月1・7日号