涼しさを満喫できる以下の5プランと合わせて、ぜひとも参考にしてほしい。
【1】旭川〜富良野〜帯広〜釧路の旅
蜂谷さん推奨プランが旭川〜富良野間で「富良野・美瑛ノロッコ号」(指定席料金840円)に乗り、富良野でぶらり。その後、根室本線を進んで帯広泊。2日目は釧路を目指すコースだ。
【2】釧網本線では車窓に釧路湿原が広がる
【1】のプランの続きで活用できそうなのが、松本さんが推奨するこの釧網本線を走るプラン。釧路湿原界隈では、冬より頻度は減るものの、夏でもタンチョウやエゾシカに遭遇することも。原生花園駅周辺の花も楽しみだ。
【3】予土線トロッコ列車で行く日本の原風景
予土線の窪川〜江川崎間は、四万十川沿いに走るトロッコ列車の車窓からカヌーや沈下橋も見える。元祖トロッコ列車のほか、0系新幹線を模した、かわいい車両も走っている。日本の原風景に出合えるので癒しの鉄旅に最適!
【4】大井川鐵道でアドベンチャー気分満喫!
18きっぷでは乗れないが、SLの運行で有名な大井川鐵道の井川線もアドベンチャー気分たっぷりの路線。森を走り、急勾配を登り、川底から70.8mと日本で最も高いとされる鉄道橋「関の沢橋梁」からの眺めは圧巻。
【5】黒部峡谷鉄道は、夏でもパーカ必携!
その名の通り、黒部峡谷を走る黒部峡谷鉄道は、JRではないので18きっぷは使えないが、一度は行きたい日本を代表する秘境鉄道。トロッコ客車に乗るとトンネル内で冷気をもろに受けるので、パーカなど必携だ。
今夏の注目の目的地
【山】サウナも満喫できる駅直結のグランピング
群馬県みなかみ町にあるJR上越線土合駅の敷地内にグランピング『DOAI VILLAGE』が誕生。白いインスタントハウスに宿泊するプランが、大人1名2万6000円(朝・夕2食付き※2名から受け付け)。
【滝】裏見の滝と天然かき氷でひんやり過ごす
茨城県大子町にある涼スポット『月待の滝 もみじ苑』。ひっそりと流れ落ちる滝を眺めながら、流しそうめんや天然氷を使用したかき氷が楽しめる。※川遊びはできません。事前に営業時間を要確認。
【湖】琵琶湖の絶景が楽しめるテラスでのんびり
標高1100mにある『びわ湖テラス』は、日本一の琵琶湖が一望できる絶景スポット。広大なテラスエリアには水盤とウッドデッキが広がり、夏でもさわやかに過ごせる。ロープウェイ往復大人当日3500円。
【海】世界初の線路と道路を走るDMVに乗ろう
線路と道路の両方を走るDMVが、徳島県海陽町と高知県東洋町を結ぶ海岸線を走る阿佐海岸鉄道に登場。波やすだち、白鷺などをモチーフにしたボディーデザインもかわいく、映え写真が撮れそうだ。
耳よりな情報もある。JR東日本では、鉄道開業150年を記念して、JR東日本全線とそのほかの鉄道路線(7社)の列車が3日間乗り放題になる『JR東日本パス』を発売。あらかじめ座席の指定をしておけば、新幹線や特急の普通車指定席にも4回乗車が可能に。料金は大人2万2150円。利用期間は、2022年10月14〜27日で、利用開始日の1か月前から販売。このパスを利用して、お得な鉄旅を企画してみては?
【プロフィール】
鉄道ジャーナリスト・松本典久さん/1955年東京都生まれ。鉄道をテーマに著作活動を行う。著書に『紙の上のタイムトラベル 鉄道と時刻表の150年』(東京書籍)など。
旅の文筆家・蜂谷あす美さん/1988年福井県生まれ。祖父が元国鉄の車掌。慶応大学では鉄道研究会所属。JR全線完乗済み。著者に『もっとお得にきっぷを買うアドバイス50』(天夢人)など。
取材・文/北武司
※女性セブン2022年7月21日号