大河『龍馬伝』の出演者発表に登場した香川照之(2009年撮影)

俳優として順調にキャリアを重ねてきたが……大河『龍馬伝』の出演者発表に登場した香川照之(2009年撮影)

有名税の申告漏れに時効はない

 3年前の出来事が、今になって表沙汰になった形だが、幹部は「そんなものだ」という。

「有名税を税金とすれば、きっちり支払ってませんよとチクられたようなものだ。うっかりミスの申告漏れでも税金の時効は5年。意図的に所得を隠したり脱税しているような場合の時効は7年。3年なんてまだまだ時効にもならない。まして有名税なら時効はない。何年前でも蒸し返せる」という。

 当時の現場写真が次々に後追いで報じられ、彼に対する批判の声が一層大きくなっていった。「世間的には悪質な脱税をやっていたと言う感覚で捉えられたんだろう。俺たちみたいに、最初から悪だと思われていれば批判されることもないんだがね」と幹部はいう。

 被害女性と店の間で示談が成立し、香川さんとも示談が成立していると報じられていることから、既に幕引きされたと思っていたのだろうが、人の口に戸は立てられず、どこで見られているか、撮られているかわからない。風評はさらなる風評を呼んでくる。相手によって態度が変わる、酒癖が悪かったなど、次々とプライベートが報じられ、香川さんの”課税額”はますます増しているのだ。

「どこで、誰から、いつ告発されるかわからない、有名税特有の怖さがある。だから有名人ほど、羽目をはずしていいのはどこまでかという一線を、自分の中で決めておかなくてはダメだ」と幹部はスッと手を水平に動かした。遊び方がきれいで、悪い噂を聞かない有名人は、その一線がピシッと決まっているというのだ。

「ホステスにチップを渡す時、客は女性の胸の中にお札をグッと差し込んだもんだが、それぐらいは暴露されても、修正申告すれば済むような話だ。頭を深く下げるか、謹慎でもすれば納税はできる。だが今回はアウト。あんな写真が出てきてはもう無理だ。追徴課税は莫大になる」

 幹部も言うように、CMは次々と放送打ち切り、朝の情報番組では謝罪し降板、今後の仕事への影響は大きい。

「例え追徴課税されても、払えるぐらいの疑惑や事件でないとな。自分が思った以上に有名税は高くつくことを、有名人ほどわかっていない」

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