衆院予算委員会で水を飲む山際大志郎経済再生担当相(右)。手前は答弁する岸田文雄首相。10月24日、国会内(時事通信フォト)

衆院予算委員会で水を飲む山際大志郎前経済再生担当相(右)。手前は答弁する岸田文雄首相。10月24日、国会内(時事通信フォト)

 写真が撮られたのは旧統一教会の関連団体が主催した会議で、場所は名古屋のホテル。韓総裁と並んで映っている国会議員経験者は山際氏を含めて7名。どこかの経済団体、党や政治家主催のパーティーならいざ知らず、この説明に「その通り」と正面切って同意する政治家はさすがにいないだろう。

 本人としては「説明責任を果たしていかなければならない」として、「説明責任を果たすことに全力をあげてきた」らしい。山際氏の発言通りなら、説明責任云々の前に淡々と自分から事実を伝えていれば終わったはずだろう。それが言い訳に終始し、曖昧な発言でシラを切ろうとしたのだから、教団との関係はやはり深いのでは?と疑われても無理もない。

 山際氏への不信感が強くなる度に、旧統一教会という宗教法人もますます得体の知れないものに感じられていく。「教団のイベントに出席することで教団にお墨付きを与えてしまうようになった」と述べていた山際氏だが、不明瞭であやふやな答弁を繰り返したことで、世間やメディアの目を政治家と教団の関係に引き留め、引き延ばし、教団への疑惑を後押ししたともいえる。

「この団体との関係は深いものではないので、心に残っていなかった」と語っていた山際氏。人々の記憶には、大臣としてより、教団との関係が長く残ってしまう結果になった。

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