入院した病室

入院していた病室

 昨夏から膨らみだしたお腹の痛みがどうにもならず、この8月にとうとう検査をすることにしたわけだけど、区の検診から始まって、婦人科医院、大学病院と検診を繰り返した私に下された診断は「卵巣がんの疑い」。

 それを何人かの人に話したら、思わぬ言葉が返ってきた。「がん検診はするな」「手術はリスクが高い」「大学病院ほど信用できないものはない」と、薬草や個人病院を強くすすめられたんだけど、聞けば「がんの疑い」にこの手の“耳寄りな話”はつきものらしいね。

 それで私は逆に“正気”を取り戻した。だから、強く言いたい。行こうよ! 婦人科検診。そしたら一発でわかることがあるんだから。

 たとえば私の場合なら、卵巣が12cmに腫れているとか、ね。で、この腫れは何か? その原因をさぐるために、エコー、MRI、CT、PET【※】。さらには大腸の内視鏡検査をしたんだけど、その結果、「ステージIAの卵巣がんの疑い」だとわかったの。

【※エコー検査:体の表面に超音波の出る機械をあて、体内の臓器から跳ね返ってくる超音波を画像として映し出す検査/MRI検査:強力な磁場を発生させた装置を使い、体の内部の断面をさまざまな方向から画像にする精密検査/CT検査:体の周囲からX線をあて、体の断面を画像にする精密検査/PET検査:静脈からFDGというブドウ糖を注射し、その分布を画像にする精密検査】

 どんな結果が出るか、検査を受けるのは怖いけど、3か月後、1年後の結果が今日よりいいわけがない。ならば、今日! そう、婦人科検診は行けば済むんだから。

 なぁんて、いまだからこそ言える。ホント、自分の体で悩んで、検診を受けようか迷っている人がいたら、強く強くすすめたい。

怖くて眠れなくなった“ある説明”

 私が大学病院に入院したのは手術の4日前のこと。いまでも忘れられないのが、手術前々日に担当医から聞かされた、手術のリスクの可能性についての説明だ。

「リスクの可能性」というのは、最悪こんなことになるかもよという話なんだけど、話を聞くにつれ、私のメンタルはズタズタになったわよ。

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