「週4なすなかにし」出演の真相

サブで生放送を確認する辻P(右)と小林CP(左)

サブで生放送を確認する辻P(右)と小林CP(左)

『ラヴィット!』は、各曜日にプロデューサー、演出、ディレクター、作家、ADなどが配されており、その全体を取り仕切る「本体」にプロデューサーの辻と小林、総合演出の新井康孝がいるスタッフの構成。

「もちろん曜日ごとのいい意味のライバル意識もあると思います。各曜日の演出陣、P陣は自分たちの曜日を一番面白くしようと思って一生懸命やってくれています。一方で私は番組全体を見ているので、演出面では、各曜日を見ながらも、例えば、ある月曜日に、おいでやす小田さんにこういう出方をしてもらったので、次に出てもらう別の曜日はその流れを受けてこういう風にしようみたいな曜日をまたぐ調整もします。キャスティング面も同じで、私が各曜日に調整するんですが、最初の頃は、なかなかうまくいかなくて、川島さんもネタにしていますけど、『週4、なすなかにしが出てた』みたいなことが起こってしまいました。私がなすなかさんが好きすぎるのもあるんですが(笑)」

 辻は当日朝、本番に立ち会い、本番が終わると反省会、翌日の最終確認、2日後の放送に向けての打ち合わせ、そして1週間後放送のVTRチェック、1か月ほど先までのラインナップの決定などを行っていく。それがひたすら毎日続く過酷な日々だ。反省会には川島や進行の田村真子アナも参加し、毎日30分程度行われるという。

「最初の頃は反省することが山のようにあったんでピリピリした感じがありましたけど、今は良い雰囲気で前向きな話ができています。もちろん反省すべきことは反省しつつですが。今日起きたことを次にどう生かそうとか、次にはどういう展開をしていこうかというのを川島さん含め意見を出し合っています」

「真面目に一生懸命にくだらないものを作る精神」

 演者たちはもちろん、スタッフたちもよく笑い、スタジオの雰囲気がとても良いのも『ラヴィット!』の特長のひとつだ。

「できているかどうかはともかく、そこは意識してますね。『日本でいちばん明るい朝番組』って自分で立ち上げておいて、演者やスタッフが嫌な気持ちで番組を作っているって意味がわからないじゃないですか。もちろん視聴者の方が楽しんでくださるのが一番なんですけど、演者の方が乗っていないような企画も極力やりたくないと思ってますし、それはスタッフも一緒で、ADさん含めて出来る限り楽しんで番組を作ってもらいたいというのがベースにあります。だからこそ、くだらない番組かもしれませんが、真面目に本当に一生懸命に皆で作っています。もちろん大変な仕事なのでそれぞれ辛いことは沢山あると思いますけど」

「Love it」つまり「お気に入り」が番組タイトルの由来になっているように、演者が「好きなこと」や、その演者に合った企画を何より優先している。だからこそ、芸人のみならず、Snow Manの宮舘涼太、佐久間大介や櫻坂46の守屋麗奈といったアイドルたちも伸び伸びと活躍できるのだろう。また演者たちの背景や関係性も大事にしている。

「たとえば、見取り図さんで言ったら、大阪のよしもと漫才劇場を拠点に活躍していたコンビなので、一緒にロケに行くのは、マンゲキ出身の芸人さんにお願いしようとか、∞ホール出身の芸人さんが初登場のときは、ニューヨークさんがいる木曜日にしてみようとか、そういう部分はできる限りこだわっていますね」

 最近では『ラヴィット!』に出たいという声が芸人からよく聞かれるのも頷ける。

「そういう声は本当に嬉しいですし、その人に合った企画とか、ぴったりのタイミングがあったら、積極的にオファーしようという方針です」

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