財界迎合は物価上昇につながっている。岸田首相は企業に賃上げを要請するかわりに、人件費アップ分を商品価格に転嫁することを奨励し、物価上昇を容認。この春の値上げラッシュを招いた。
岸田政権のやっていることは、政策は官僚にまかせ、自民党の派閥政治を復活させ、財界に迎合する。安倍─菅政権が築いた「政治主導」を否定し、官僚主導という旧来の自民党政治に逆戻りさせるものだ。長谷川氏はこう見る。
「この状況を菅さんが非常にまずいと思っていることは間違いないでしょう。国のために問題だと。その思いを背景に、岸田政権に対して何らかの動きをする可能性はあると、私は考えています」
※週刊ポスト2023年2月24日号