涙ながらに被害を訴えた織田信成(共同通信社)

涙ながらに被害を訴えた織田信成氏(共同通信社)

「織田さんは濱田コーチからモラハラを受けたと主張していましたが、激高がモラハラというなら彼からモラハラを受けたという保護者や生徒は多いはずです。

 成績がよくない学生に“価値がない選手”と言ったり、海外から練習に来た子に“自分の国に帰れ”と怒りにまかせて言うのを聞いたこともあります。ある保護者は“今時の子は挨拶もできない”と長時間にわたって説教を受けたうえで“親として失格”とまで言われ泣いていました」

 関大関係者もこのように証言している。

「2017年頃になりますが、織田さんに“コーチとしてもっとアドバイスしてほしい”と食い下がった学生と保護者がいました。自分の練習に力を入れてないがしろにされていると感じたようでした。その保護者にむかって織田さんは“このリンクはぼくと大ちゃん(高橋大輔選手)のために作られた。きみはそのレベルにないです”と言った。この発言は発破をかけるというレベルのものではなく、波紋を呼びました」

 もちろん取材の中で織田氏に感謝を述べる保護者もいたが、織田氏への違和感を口にする保護者も少なくなかった。その当時、彼をよく知るスケート関係者はこう話していた。

「プロとしてアイスショーに出る以上は、相当な練習を積まなければいけない。一方で監督として選手の指導にも力を注ぎたい。難しい立場にあったのは事実だと思う。自分の思い通りにいかないことからくる焦りが、今回の騒動の根底にあったのかもしれません」

 自身の主張が認められず、今の織田氏の胸中は──。

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