「南海電鉄・和歌山市駅から雑賀崎を通るバスは1時間に1本のペースで運行している。事件の1時間前に和歌山市駅にいたとみられているため、和歌山市駅を10時37分発のバスに乗ったと考えられます。その後、雑賀崎前をバスが通過したのは11時13分。犯人は11時16分に、漁港近辺の飲食店に設置された防犯カメラに姿が映っていたので、バス停から現場付近まで約3分で到着したことになる」
岸田首相の演説予定時間は11時40分だったのが、直前に20分からに前倒しされたと現場ではアナウンスされていた。ギリギリになってしまい焦って急いだのかもしれない。
木村容疑者が地図アプリを使った可能性もあるが、漁師ら地元住民に話を聞くと、バス停から事件現場となる雑賀崎漁港までの最短経路は、地図アプリが示す車が通る太い道ではなく、細い階段を下りていくルートだという。25歳記者が実際にバス停から階段を下りていくと、ちょうど3分で飲食店前を通過することになった。
「初めてきた人でこの細い階段を下りる人は、そうそういないんじゃないかな。下見してないと、ここ(バス停)から3分で港までいくのは難しいと思うね」(近隣住民)
木村容疑者は黙秘を続けている。真相の究明が待たれる。