しかし、彼は再び“外の世界”に興味を持ち始める。関心が向いたのは「政治」だった。
「昨年6月、年齢などを理由に参院選に立候補できないのは不当だとして、国に損害賠償を求める訴訟を起こしていたことがわかりました。また、9月には地元で開かれた、当時現職の自民党系議員が主催した市政報告会に出席。被選挙権の年齢について“憲法違反”と、強く改正を主張していました。“市議選に出馬したいのに出られない”とも話していたそうです」(全国紙記者)
その頃から襲撃の計画は進行していたのだろうか。木村容疑者が投げ込んだのは、自作の「鉄パイプ爆弾」とみられ、4月17日には、自宅から火薬の粉末と金属管、工具類が押収された。銃器評論家の津田哲也氏が解説する。
「ホームセンターなどで売られている材料をもとに、自作したのでしょう。彼の製造した爆発物は複雑な作りをしていますが、殺傷能力を重要視した構造ではありません。自分の技術力を誇示する目的だったのではないかと思います。彼の技量なら、もう少し火薬の量が多かったり、金属片を混ぜていたりした場合、大惨事の可能性もあった」
今回は幸い木村容疑者が取り押さえられ、“2発目”は爆発せずに済んだ。日本中を震撼させた木村容疑者。動機の解明が待たれる。
※女性セブン2023年5月4日号