冒頭の教師が語る。
「結局、現場に丸投げなんですよ。これからも男女のプール授業、とくに中高でどうすべきかは保護者も巻き込んで問題化すると思います。LGBT法もありますから、男女というだけではおさまらない」
LGBT理解増進法案、いわゆるLGBT法案はこうした学校の教育、プールに限らず校内のトイレ対応にも拡大するだろう。対応するのは現場、そして個々の保護者や生徒だ。そして現場の教員はこうしたプールの授業ひとつとっても大変な労力を払っている。
男女の思春期の問題や時代の流れ、そしてLGBT法案や教員の負担軽減、自治体の予算不足など複合的な問題が絡み、今後もこの男女いっしょ、とくに中高のプール授業の問題、そしてプール授業そのものの委託や廃止という議論は続きそうだ。
【プロフィール】
日野百草(ひの・ひゃくそう)日本ペンクラブ会員。出版社勤務を経てフリーランス。社会問題、社会倫理のルポルタージュを手掛ける。