なかでも簡単にできるのが「脇パカパカ体操」だ。
「肩甲骨や脇の下、首の辺りには体の熱を作り出す『褐色脂肪細胞』があります。温冷水シャワーを交互に浴びたり、脇パカパカ体操でそれらの細胞を活性化すると深部体温が上昇すると考えられます」(白濱氏)
そのうえで眠る直前には手首や足首のストレッチをすると、上がった深部体温を下げる効果を得られる。
「布団の中で手首と足首のストレッチを行ない血行を良くすることで、手のひらや足の裏から熱が放出されてスムーズな入眠を期待できます」(白濱氏)
寝る際の姿勢は「大の字」が手足から熱を解放し、深部体温を下げやすいという。
一方、体に合った寝具も快眠には欠かせないが、高いコストをかけなくても工夫次第で快眠グッズを作れるという。
睡眠に関する情報を発信する「快眠タイムズ」著者で上級睡眠健康指導士の加賀照虎氏が、「タオル枕」の効果を解説する。
「充分に寝ても熟睡感がなければ、枕が合っていないと考えられる。頭の姿勢は枕に乗せた時に首がS字を描くのが理想ですが、高さが合っていないと真っ直ぐになったり、強く湾曲したり、首こりや肩こりの原因になります。好ましいのはバレリーナのように頭頂部を糸で吊って直立した状態のまま頭が枕に載っていること。その体勢を保つには、頭だけではなく首も支えられる形状の枕がいい。『タオル枕』は頭や首を支える位置を自分で調整でき、首や肩への負担を減らします」