ライフ

濃厚でミルキーなスープが麺や具にからむ「赤坂ちゃんぽん」

『一福』の「赤坂ちゃんぽん」

 今、ちゃんぽんが熱い! というわけで、雑誌『料理王国』元編集長・土田美登世氏がセレクトした、『一福』(東京・赤坂)の「赤坂ちゃんぽん」を紹介します!

 * * *
 最初に申し上げるが、これは“長崎”ちゃんぽんではない。“赤坂”ちゃんぽんである。赤坂生まれの赤坂育ち、日本料理をベースにオリジナルな料理を揃える『一福』3代目の店主、伊藤竜二さんの父親が考案した。

 特徴はスープだ。昆布とカツオ、煮干しで取っただしに秘伝のタレを合わせ、牛乳を加える。長崎から取り寄せた中太麺と合わせ、エビやさつま揚げ、キャベツ、モヤシ、パプリカ、青梗菜などといった季節の具をたっぷりのせる。あるお客さんが「クラムチャウダーみたい」といったそうだが、言い得て妙だ。濃厚でミルキーなスープが麺や具にほどよくからむ。
 
 この「赤坂ちゃんぽん」をベースに、独特なピリ辛風味があとをひく「ピリ辛ちゃんぽん」など3種類の変わりちゃんぽんも人気。

 ところで、フロアを担当する癒し系の女将は、昼はカジュアルなスタイルで、夜は着物でしっぽりとサービスし、昼と夜と、違う顔をみせる。こういうところも、赤坂な感じだ。

■『一福』の「赤坂ちゃんぽん」(ランチタイムは杏仁豆腐付き)1000円

【住所】東京都港区赤坂6-4-15
【営業時間】11時半~14時、18~22時(金~21時半LO)
【定休日】土日祝
【カード】可

 赤坂駅6番出口から徒歩5分。ランチタイムはちゃんぽんと皿うどん、中華丼だけだが、夜は多数の一品料理のほか、コースを3500円から揃える料理店となる。昭和23年に現店主の祖父がアイスクリンを売ったのが始まりで、以降、客のリクエストに応えてどんどん料理が増え、今のスタイルに落ち着いたという。歴史はあるのにカジュアルな雰囲気というのも魅力。

撮影■河野公俊

※週刊ポスト2011年3月4日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
SNSで「卒業」と離婚報告した、「第13回ベストマザー賞2021」政治部門を受賞した国際政治学者の三浦瑠麗さん(時事通信フォト)
三浦瑠麗氏、離婚発表なのに「卒業」「友人に」を強調し「三浦姓」を選択したとわざわざ知らせた狙い
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
昨年ドラフト1位で広島に入団した常広羽也斗(時事通信)
《痛恨の青学卒業失敗》広島ドラ1・常広羽也斗「あと1単位で留年」今後シーズンは“野球専念”も単位修得は「秋以降に」
NEWSポストセブン
中日に移籍後、金髪にした中田翔(時事通信フォト)
中田翔、中日移籍で取り戻しつつある輝き 「常に紳士たれ」の巨人とは“水と油”だったか、立浪監督胴上げの条件は?
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
新たなスタートを切る大谷翔平(時事通信)
大谷翔平、好調キープで「水原事件」はすでに過去のものに? トラブルまでも“大谷のすごさ”を際立たせるための材料となりつつある現実
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
女性セブン