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2011.12.15 16:00  週刊ポスト

ゴミ捨て場の電気製品持ち去りは法的にOK 早い者勝ちです

竹下正己弁護士の法律相談コーナー。今回は「隣の空き地にゴミを捨てられて困っています」と以下のような質問が寄せられた。

【質問】
わが家の隣の空き地に、最近ゴミを捨てていく人がいて困っています。ゴミの中には壊れたテレビや冷蔵庫など電気製品もあります。決められたゴミ捨て場ではないので、市のゴミ収集車は来ないし、回収を頼んでも断わられました。修理すれば使える電気製品は、勝手に持ってきて使ってもいいでしょうか。

【回答】
事実上のゴミ捨て場に、古い電気製品があれば、忘れ物や遺失物とは考えられません。捨てた物といってよいでしょう。物が捨てられると、その所有権が放棄され、所有者がない状態になります。

民法239条は、「所有者のない動産は、所有の意思をもって占有することによって、その所有権を取得する」と規定しています。「所有の意思をもって占有する」とは、例えば自宅に持ち帰って使用するなど、傍から見て持ち主として振る舞っている外形があれば認められ、その動産の所有権を取得することになります。「無主物先占の原則」といい、所有者がいない物(不動産は別です)は早い者勝ちが認められているのです。

しかし、拾ってきた電気製品が欠陥品でも文句はいえず、始末にも困ります。冷蔵庫などのいわゆる家電リサイクル法が適用される電気製品であれば、その廃棄は同法に従って処理されなくてはなりません。消費者は、当該家電を買った小売店に有料で引き取ってもらう仕組みになっています。

ところで、元々他人の土地にゴミを捨てることは許されないことです。廃棄物処理法の第16条では、「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない」と定めており、違反すると処罰されます。

廃棄物の悪質な不法投棄を想定したものですが、電気製品の隣地へのゴミ捨ては、「みだりに」(勝手に、理由なく)捨てたことになり、立派な犯罪です。本来は隣地所有者が所有地の管理の一環として、こうしたゴミ投棄を防止するように、柵を作ったりすべきです。

ポイ捨て条例でこうした義務を定めている自治体もあります。隣地所有者に現状を説明して、早急に適切な対策を講じるように申し入れたり、役所に廃棄物の処理問題として相談することをお勧めします。

※週刊ポスト2011年12月23日号

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