国内

高校名重視の面接官 灘→東大最強、慶應内部生に疑問抱く人も

一流大学の学生が就職試験にに強いのは当たり前。しかし採用の現場では「大学名より高校名に注目しろ」なのだという。作家で人材コンサルタントの常見陽平氏が、「最強の東大生」について語る。

* * *
面接官の間で、昔から使われているテクニックがあります。それは、「高校名に注目しろ」というものです。大学は一流でなくても、名門高校に通っていた学生は地頭がいいのではないかというわけです。

名門高校は自由な校風のところも多くて遊び呆けてしまう人もいるわけです。逆に受験勉強がガチガチに厳しく、ドロップアウトしてしまう人も。だから、有名大学ではなくても、高校が名門校なら優秀じゃないかと考えるわけです。上場IT企業の採用責任者は「いまや、一番信頼できるのは高校名では?」と語ります。

高校名重視の背景には、大学全入時代と言われ、私学への入学者の約半分が推薦・AO(アドミッションオフィス)入試という現在、学生の能力・資質への不安があります。なお、大学に関してもどうやって入ったのかを確認する企業も増えているとか。

推薦・AO入試が悪だとは言えないのですが、やはり基礎学力に対する不安と、競争やそれによるストレスを経験していないことを気にするわけです。さらには、中学受験をしたかどうかを確認する企業もあります。

このように大学のブランドがイマイチでも、高校名で救済される動きもある一方で、さらにピッカピカの経歴を求める企業も。大手食品メーカーの採用責任者はこう語ります。

「ウチは東大生を毎年採用しているが、麻布→東大、開成→東大は採用できても、灘→東大は一人も採用できたことがない。企業風土の影響なのだろうか?」

さらに、こんな証言も。外資系戦略コンサルティング会社に勤める社員はこう語ります。

「やはり最強なのは灘→東大。コンサル会社は頭がいいのは大前提。その上で、競争に強くなくてはならない。その両方を兼ね備えたのは、やはり灘→東大」

ただ、別に大学や高校が有名であればいいというわけでもありません。大手食品メーカーの元人事部長はこう語ります。「同じ慶應でも、内部進学者は採らない方がいいことに気づいた。賢くないし、甘ったればかりでどうしょうもない」なるほど。まぁ、これは慶應ならではのような気もしますが。

そうそう、高校差別が盛り上がりそうな中、面白い本が出ました。『男子校という選択』(おおたとしまさ 日経プレミアシリーズ)です。佐々木俊尚さん風に言うならば、「これは良視点」という感じです。東大合格トップ10のうち8校は男子校だとか。男子校を中心に強い高校の法則がわかります。ご一読を。

関連記事

トピックス

元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
日本テレビの杉野真実アナウンサー(本人のインスタグラムより)
【凄いリップサービス】森喜朗元総理が日テレ人気女子アナの結婚披露宴で大放言「ずいぶん政治家も紹介した」
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬の宮城野親方
元・白鵬の宮城野部屋を伊勢ヶ濱部屋が“吸収”で何が起きる? 二子山部屋の元おかみ・藤田紀子さんが語る「ちゃんこ」「力士が寝る場所」の意外な変化
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン