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北斗星ら運航少なく人気の寝台列車 予約の狙い目は「上り」

 今年3月、ダイヤ改正に伴い、JRの寝台特急「日本海」(青森~大阪)と、寝台急行「きたぐに」(新潟~大阪)が定期運行を終えた。近年の乗車率は5割前後と落ち込んでいたという(現在は、両列車とも繁忙期の臨時列車としての運行のみ)。

 このように廃止される寝台列車がある一方で、移動手段としてではなく列車に乗ること自体を目的として楽しめることから、人気の寝台列車もある。現在、定期的に運行している寝台列車は「サンライズエクスプレス」「トワイライトエクスプレス」「カシオペア」「北斗星」「あけぼの」の5つ。

 特に人気なのが「サンライズエクスプレス」で、JTBではサンライズ出雲で行くツアーの予約は今年、前年比3割増(4月中旬時点での、4~8月までの予約状況の比較)だという。

「出雲のパワースポットブームなどで、女性客が増えているのが一因とみています。家族連れやリタイアした夫婦などにも人気です」(JTB広報室・船水亜佐子さん)

 5つの寝台列車は、繁忙期はなかなか予約が取りにくく、トワイライトエクスプレスなどの人気の個室は予約開始とともに申し込みが殺到し、すぐに埋まってしまうまさにプラチナチケットだ。鉄道事情に詳しいライターの野田伊豆守さんはチケット予約の“テク”について、こういう。

「狙い目は、“上り”。“下り”よりも“上り”のほうが利用者が少ないので、比較的、席がとりやすい。例えばサンライズ出雲なら、飛行機で出雲まで行って現地を観光して、出雲から寝台列車でゆっくり帰ってくる旅もアリだと思います。また土日祝日を避けて、平日にすれば予約はとりやすいです」

 そして野田さんは、寝台列車の楽しみ方について初心者に向けてこうアドバイスする。

「乗ったら個室にこもるのではなく、まず列車を移動して、探検気分でその空間を楽しんでほしいですね。列車自体はひと昔前と比べると、揺れも少なくなっていますので、女性やお年寄りでもゆったりと快適に過ごせると思います」

 JR九州では、来夏にも3泊4日30万円前後の料金で九州を1周する豪華観光寝台列車を予定している。寝台列車の旅は、これからさらに注目を集めそう。

※女性セブン2012年5月24日号

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