「世代で区別はしたくないんだけど、どうも最近の“ゆとり世代”は……」と嘆く上司が増えてくるかもしれない。今春、社会人デビューを果たした人の多くは、いわゆる“ゆとり教育”を受けた世代だ。
そして来年も再来年も、“ゆとり教育”の洗礼を受けた新入社員が会社に入ってくる。これは、どうあがいても避けられない事実である。とくに30代以上の人は、いわゆる“詰め込み教育”と批判された時代に学生生活を送っているはずだから、“ゆとり世代”と接したときにそのギャップに当惑することは想像に難くない。
そこで、みずからも“ゆとり第一世代”と呼ばれ、『昭和脳上司がゆとり世代部下を働かせる方法77』(光文社)著者であるの大堀ユリエさん(24)に、これだけは絶対にいってはならないというゆとり世代新入社員へのNGワードを聞いた。
「まず『ゆとり世代だからダメなんだ』という決めつけは、絶対にイケません。『お前、ゆとり世代だろ?』という完全な見下しもマイナスですね。私もよく、『ゆとり世代だよね?』と聞かれることがありますが、本当に嫌な響きなんですよ(笑)。
まず、大前提として、彼らは“ゆとり教育”を受けたくて受けたわけではないんです。生まれたら、たまたまゆとり教育が始まってしまった。これは、どうしようもないことじゃないですか。逃れられようがない。戦争で国のために戦ったおじいちゃんに、『人殺し!』と言っているようなものですよ。だから、ゆとり世代に向かって、『これだから、ゆとりは……』といった言葉や話題は絶対に慎むべきですね」
ゆとり世代の苦労は、ゆとり世代にしかわからないのかもしれない。
撮影■中村宗徳