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【道州制変化予測・東北州】仙台突出に対抗「北東北州」構想

 安倍晋三首相の肝いりで道州制が導入に向けて動き出した。道州制は地域経済の流れを変えることで、大きな地価変動をもたらすことになる。

 週刊ポストでは、道州制の研究を行なっている村上弘・立命館大学法学部教授と岡田知弘・京都大学大学院経済学研究科教授が挙げた地価変動をもたらす道州制の条件をもとに、不動産コンサルタントの平野雅之氏の協力で全国110地点の地価の変動を予測した。自公政権が掲げる「5年以内に道州制移行」が実現した場合、現在の地価はどう変わるのか。

 なお、首相の諮問機関である地方制度調査会は現時点で3つの道州制区割り案(9州・11州・13州)を公表しているが、シミュレーションではそのうち現在の地域構成にもっとも近く、実現が有力視される11州を想定した。ここでは東北州の変化を見てみよう。

 東北州では、唯一の百万都市である仙台が州都の大本命のため、宮城県だけが道州制を熱烈に支持し、他県の知事らは一斉に反対している。それもそのはず、仙台を除く県庁所在地は軒並み地価の下落が避けられないからだ。

 そうした焦りから、青森・秋田・山形の3県で「北東北州」を作る構想も浮上している。岩手経済同友会は「北東北3県は近いから広域連携をすでにしているが、宮城とは文化が違うし福島は東京を向いている。道州制にはできっこないですよ」と本音を語る。

※週刊ポスト2013年5月17日号

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