グラビア

神戸港の岬のキャビンで立ち飲み 大将に歓待され英気を養う

「声の大きいのが私の売り。声かけを忘れるとお客さんががっかりしてます」大将・三橋敏弘さん

 マリンブルーの海色に塗られた建物。その正面中央に黄色い姿で寄り添うのは、神戸港に突き出た、この店のある和田岬で明治17年から昭和37年まで沖行く船に光を投げかけていた鉄骨造りの和田岬灯台のレプリカ(高さ約6m)。  

 そんなアメリカ西海岸のシーフード・レストラン的風情のある『ピアさんばし』だが、実は大正14年から賑わい続ける、立ち飲みのできる酒屋なのである。

 夕方5時を過ぎる頃になると、聴こえる人にしか聴こえない(もちろん、常連さんのジョーク)というその灯台の霧笛に導かれるように、サラリーマンたちが四方八方から出現。だれもが「今日の仕事は終わったよー、だから飲ませてねー」という雰囲気を体全体に漂わせながらドアに吸い込まれていく。

 この店の大将は、3代目の三橋敏弘さん(59)。姓はなんとジョークではなく、正式に“さんばし”と読む。

「88年前の創業時は、三橋(みつはし)酒店だったんですよ。でも、店のある場所が、岬ですからね。岬→海→桟橋とイメージが広がっていき、屋号を“さんばし”と読ませようってことになったんですね。そんな流れのなかで、60年ほど前にみつはしだった姓もさんばし姓に改めてしまった。この苗字、日本広しと言えど私と息子(優策さん・32)の2家族しかないでしょうね」

 そう語る敏弘さんは、学生時代はコピーライターを目指して広告研究会に所属。就職も広告会社に決まっていたのだという。

「それが急遽、大学卒業した昭和51年に後を継ぐことになりまして。以来、ずっと店のイメージを変えようと考えていて、平成2年に今の『ピアさんばし』にしたんです。広研での経験などが役に立ったと思います。名前も店の作りもインパクトがありますでしょ」

トピックス

エンゼルス時代、チームメートとのコミュニケーションのためポーカーに参加していたことも(写真/AFP=時事)
《水原一平容疑者「違法賭博の入り口」だったのか》大谷翔平も参加していたエンゼルス“ベンチ裏ポーカー”の実態 「大谷はビギナーズラックで勝っていた」
週刊ポスト
中条きよし氏、トラブルの真相は?(時事通信フォト)
【スクープ全文公開】中条きよし参院議員が“闇金顔負け”の年利60%の高利貸し、出資法違反の重大疑惑 直撃には「貸しましたよ。もちろん」
週刊ポスト
昨秋からはオーストラリアを拠点に練習を重ねてきた池江璃花子(時事通信フォト)
【パリ五輪でのメダル獲得に向けて】池江璃花子、オーストラリア生活を支える相方は元“長友佑都の専属シェフ”
週刊ポスト
大の里
新三役・大の里を待つ試練 元・嘉風の中村親方独立で懸念される「監視の目がなくなる問題」
NEWSポストセブン
店を出て並んで歩く小林(右)と小梅
【支払いは割り勘】小林薫、22才年下妻との仲良しディナー姿 「多く払った方が、家事休みね~」家事と育児は分担
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
「特定抗争指定暴力団」に指定する標章を、山口組総本部に貼る兵庫県警の捜査員。2020年1月(時事通信フォト)
《山口組新報にみる最新ヤクザ事情》「川柳」にみる取り締まり強化への嘆き 政治をネタに「政治家の 使用者責任 何処へと」
NEWSポストセブン
乱戦の東京15区補選を制した酒井菜摘候補(撮影:小川裕夫)
東京15区で注目を浴びた選挙「妨害」 果たして、公職選挙法改正で取り締まるべきなのか
NEWSポストセブン
愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
成田きんさんの息子・幸男さん
【きんさん・ぎんさん】成田きんさんの息子・幸男さんは93歳 長寿の秘訣は「洒落っ気、色っ気、食いっ気です」
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 岸田自民「補助金バラ撒きリスト」入手ほか
「週刊ポスト」本日発売! 岸田自民「補助金バラ撒きリスト」入手ほか
NEWSポストセブン