『妖怪ウォッチ』の登場キャラクターは妖怪とはいってもおどろおどろしさとは縁遠く、ゲーム内で不気味と分類されているものでも可愛らしさが残る。その可愛い妖怪キャラクターを育てることや、友達とのけんかや学校での出来事など子どもに身近なトラブルを、妖怪を発見し交流することで解決してゆく。こういった多面的なゲームの面白さが支持され、小学生を中心に広まっていった。

 今年1月にアニメ放映が始まると人気はさらに拡大。3月14日に期間限定でオープンした「妖怪ウォッチ 発見!妖怪タウン 東京駅一番街店」は、商品の供給が間に合わないことを理由にわずか2日営業したあと一時閉店したままだ。

 子どもから大人まで親しまれているゲームの人気キャラクターといえば『スーパーマリオブラザーズ』のマリオ、現在も毎年のように劇場版アニメが公開されている『ポケットモンスター』のピカチュウなどがあるが、どうやらその人気を『妖怪ウォッチ』のキャラクターが上回りそうな勢いだという。ある量販店にゲームソフトを買いに行ったゲーム歴30年の男性は、売場で衝撃的な場面を目撃したという。

「欧米人の店員がマリオに扮していて身振り手振りも完璧だったのですが、彼に声をかけるのは大人ばかり。子どもたちは、その奥にある『妖怪ウォッチ』売り場へまっしぐらでした。おもちゃはほとんど売場に残っていないのですが、データカードダスの『妖怪ウォッチ ともだちウキウキペディア』のまわりに群がるようにして集まっていましたよ。マリオは1983年デビューなので、今の子どもたちからみると大人すぎるのかもしれないですね」

 海外版ローカライズを検討しているのではとの観測も出ている『妖怪ウォッチ』の勢いは増すばかりだ。このままの勢いで広まれば、ゲームとは縁遠い女子高生でも「地縛霊のジバニャンって可愛いよね」と友だちと会話するようなブームになるかもしれない。

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