実際に米国株に注目する個人投資家は、どんなポイントに着目し、どんな銘柄を買っているのか。ここでは個人投資家Yさん(30代・男性)が、米国株投資の醍醐味と、自らの投資手法について解説する。
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もともと日本株に投資していたのですが、あまりパッとした成果が出ないなか、2007年頃にウォーレン・バフェットの本と出会いました。そこで、自分の投資に対する理解が間違っていたことに気づき、衝撃を受けました。このバフェット流の長期投資を実践するには、やはり米国株が最も魅力的です。
というのも、米国企業は株主を重視する姿勢が日本企業とは大きく異なり、10年、20年単位でEPS(1株当たり利益)が伸びていたり、50年連続で増配しているような企業もあります。日本株でも毎年EPSが伸びている企業はありますが、すでにPER(株価収益率)が30倍など、割高なケースが多い。また、2009~2010年頃は1ドル=80~90円の円高で、ドル資産への投資のチャンスだと思ったことも、米国株投資のきっかけです。
現在はコカ・コーラ、ウォルマート、ジョンソン&ジョンソン、マクドナルドの4銘柄に絞って、それぞれ約1万ドルずつ投資しています。これは、配当が毎年10%増え、20~30年以上保有していても心配のない銘柄を選別した結果です。
銘柄を選別するときの基準として特に重視しているのは、「EPSが毎年10%伸びること」と「PERが10倍台で割安であること」と「配当が10%伸びること」です。長期的に株価上昇が継続するには、EPSの伸びが欠かせません。
ただ、そうした優良企業でも、割高だと手は出さないようにしています。購入する際の目安は、PER10倍台。利益確定はPERが40倍くらいになったときをイメージしています。