だが、シンプルだからと飛びつくと、将来、後悔することにもなりかねない。
「保険は加入するときが問題ではなく、出口である保険金を請求するときが大事。たとえ30歳で保険料の安いがん保険に入ったとしても、10年後、20年後には一気に保険料が上がりますし、10年更新型の商品などは保障内容がそのまま継続されているとは限りません。
国民の2人に1人ががんに罹るといっても、発症リスクが高まるのは60代以降。そのときの保険料と保障内容が自分に適したものになっていなければ、無駄ながん保険をかけ続けることになります」(前出・大地氏)
前述したアフラックやAIGに限らず、日本生命がプルデンシャル生命との連携を深めたり、第一生命がプロテクティブ生命保険を買収したりと、日米の大手企業を軸にグローバルな競争も激化する生命保険業界。
そんな業界の合従連衡により、手厚い保障が受けられる医療保険がたくさん出てくるのは消費者にとっては歓迎だろう。しかし、目先の保険料や派手な広告などに踊らされて飛びついても、“生存リスク”をカバーすることには繋がらない。