でもそれは番組としても、旅をする我々の気持ちとしても、とても重要なポイントなので、ボクひとりで決めるんじゃなく、3人が納得したうえでの行動をとりたいからと、蛭子さんとマドンナの3人で話しあったんです。そこで出た結論がこれです。
「今はインターネットとかも発達しているから、ズルをしてそれがバレたりしたらすぐに広まる。そうなったらすごく悔しい。だからロケバスには乗らない!」
マドンナの相本久美子さんがそうおっしゃいました。そしてこの一言でこの番組のこれからの方針が決まったんですね。“完全ガチ”な方針といいますか“腹”が。蛭子さんは、「うん~そうだねェ~」とかいってましたけど。
でも、そうやってひとつの言葉が、未来を大きく決めることがあるんですね。おそらく相本さんのそのセリフがなかったら、あの番組はルールも適当なままで、辛くなったらロケバスに乗って、だから全然緊迫感も生まれず、人気も出ないまま、もう放送されていないかもしれないんです。
そう考えると、発言をする時は一言一言、責任を持ってしゃべらないといけませんね。ちなみに第2弾は、その相本さんの歴史的名言があったにもかかわらず、ゴールできずでした…。
※太川陽介・著『ルイルイ仕切り術』(小学館)より