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新垣隆氏 ビル・エヴァンスの演奏に「ピアニスティック!」

新垣隆氏も思わず「ピアニスティック!」

 ライター・カーツ佐藤氏による、「ジャズ紳士(ジャズおやじ)」の養成講座第3弾。ジャズ好きの女性、通称「ジャズ女子」にモテるため、いかにしてジャズ紳士になるかを解説する。

 * * *
 日本中で爆発的に増殖しつつある『ジャズ女子』! そんなジャズ女子にモテモテなのがジャズに詳しい『ジャズ紳士』で、そのジャズ紳士に簡単になれちゃう隔週刊CD付きマガジン『ジャズの巨人』(小学館)が創刊された! ってな話は私・カーツ佐藤が既報済み!(関連記事参照)

 そんな中!! ジャズ紳士志望者の男どもが鼻息フガフガどころか鼻息8ビートで待ち望んでいた『ジャズの巨人』第2号がついに発売された! フィーチャーしているのは『ビル・エヴァンス』! 

 いやァ~ありましたありました! ジャズ女子がおもわず、「まぁさすがジャズ紳士(はーと)」と、目元をトロ~ンとさせ、おもわずしなだれ掛かってしまいそうなウンチクが山ほどありました。

 基本的なトコでは……。

○ビル・エヴァンスが得意としていた編成『ピアノ・トリオ』(ピアノ・ベース・ドラム。ちなみに、てんぷくトリオは三波伸介・伊東四郎・戸塚睦夫)は、日本では人気のあるアンサンブルだが、本場・アメリカでは一般的なジャズスタイルではない!

 これは何故かというと、日本では『わび・さび』的な渋い魅力が受け入れられやすいが、アメリカでは、音はもちろん、動作や身振りも大げさな方が受け、派手な音に乏しいブラスのない編成は、半ば冗談で人件費をケチったジャズのように思われていた。

 さらにナイスウンチク連発なのが、今話題の天才音楽家・新垣隆氏とこの本の監修者・後藤雅洋氏の対談! その中で最も使えるのが、新垣氏がエヴァンスのピアノを評していったこの言葉。

『ピアニスティック!!』

 まぁ“ピアノ的表現”というそのまんまの意味ではあるが、かつて『朝まで生テレビ』(テレビ朝日系)で西部邁氏がおもわず放った『チャイルディッシュ』のような、簡単な単語の中になんともいえない異様な説得力を内包しておる!!

 もうとりあえず、なにかうまそうなピアノが聴こえたら、

「ん~、ピアニスティック!!」

 とでもいっておけ! この言葉を聞いたジャズ女子は、“ピアニ(ノ)”部分で優しさを、そして“スティック”部分で棒的イメージから荒々しさとエロスを深層心理で感じ取り、おもわずピアニスティックな男からの愛撫すら連想してしまうだろう。

「今宵、アナタとピアニスティック…」

 そうつぶやいてしまうかもしれない!!

 それにしてもいいのか? 実際にCD付きマガジンを買わない人にまで、本に掲載されているこんな使えるキラーフレーズをこうやって教えてしまって!?

 いやいや。この本に付いているCDに収録されたビル・エヴァンスの本当にピアニスティックな演奏を聴けば、ピアニスティックって単語の使い方は、こんなクソ記事で説明したモノの百倍は実践的になる。さぁ、真の実践的ジャズ紳士を目指すなら、走れ本屋へ!飛べamazonへ! そしてオマエ自身がピアニスティックを披露してくれ!!

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