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自衛隊員が死んだら殉職扱い 靖国に祀られぬと亀井静香氏懸念

 参議院での論戦に移行した安保法案審議だが、自民党大物OBたちからは法制への批判が高まっている。山崎拓・元副総裁、亀井静香・元政調会長ら長老政治家たちが共同記者会見を開き、安保法案への反対を表明したのだ。

 憲法改正論者で安倍晋三首相の父・晋太郎氏の薫陶を受けた亀井氏は、「総理の命令で自衛隊員が“戦死”しても、靖国神社には祀られない。こんな法案をゴリ押しする晋三くんは正気とは思えない」とこう突きつける。

「この法案の一番の問題は国のために戦う自衛隊員の命を軽視していることだ。晋三くんは正面から憲法を改正して自衛隊を軍隊と位置づけるのではなく、この安保法案だけで自衛隊を海外に派遣しようとしている。

 仮に現地で隊員が武装勢力に捕まっても、軍隊ではないとみなされてジュネーブ条約の捕虜の権利が認められない恐れがある。しかも、隊員が仮に紛争で死亡した場合、軍隊ではないために“戦死”ではなく、警察官の殉職と同じ『公務死』として扱われる。靖国神社にも祀られない。

 安倍総理は『首相が英霊に尊崇の念を表すことは当然だ』と靖国神社を参拝したが、自分の命令で国のために戦った自衛隊員が死んでも、靖国神社の英霊として祀られない矛盾をどう考えるのか」(亀井氏)

※週刊ポスト2015年8月14日号

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