物心ついたころから『サザエさん』に親しんできた世代としては、昨今の“ノリスケブーム”を機に、あらためて彼の存在意義や偉大さを見直してみましょう。何を隠そうノリスケは、人生で大切なことを私たちに教えてくれていると言えなくもありません。というわけで、ノリスケの教えを3つにまとめてみました。
●ノリスケの教えその1「ちょっとぐらいの失敗や欠点は明るさと愛嬌でごまかせる」
完璧な人間なんていません。誰しもノリスケ的なずるさやダメさを持っています。ノリスケが周囲に許されているのは、ひとえに明るくて愛嬌があるから。ダメな自分を取り繕おうとしないところや、クヨクヨしないでいつも楽天的なところが、あの憎めないキャラを作り出していると言えるでしょう。
●ノリスケの教えその2「半端にカッコつけないで、目上の人には素直に甘えるべし」
波平やフネにとって、ノリスケはいつまでも元居候でありかわいい甥です。お酒をたかられたりメロンやすき焼きに大喜びしてくれたりするのは、ちゃっかりしているなと思いつつも、嬉しいことに違いありません。目上の人に素直に甘えられるかどうかは、会社生活においても居心地のよさを左右する重要な要素と言えるでしょう。
●ノリスケの教えその3「ストレスをためずにノンキに生きるのが真の勝ち組である」
ノリスケは出版社勤務で、売れっ子作家の担当編集者です。仕事はけっして楽ではないでしょう。しかし、ストレスとは縁がなさそうです。勤務中に親戚の家で昼寝するなど、仕事にのめり込み過ぎないのがその秘訣でしょうか。政治問題や社会問題など、自分ではどうにもできないことに対して腹を立てている姿も見たことがありません。いつもノンキに生きているノリスケは、クズどころか真の勝ち組と言っていいでしょう。
自分自身も「ノリスケ的なライフスタイル」を心がけたいのはもちろん、周囲にいる「ノリスケ的な人」にも、あたたかい目を向けたいもの。自分では「俺はきちんとしている」と思っていても、誰しもノリスケ的な部分はあります。いちいちカリカリしていたら疲れるだけだし、自分も誰かに失敗を責められたり揚げ足をとられたりしないようにと、ビクビクしながら過ごさなければなりません。
ひと皮むけた大人になるために、今日からノリスケを目指し、何だったらノリスケになった気になってしまいましょう。せっかくですから、ついでにタイコのような若い美人妻を持ったような気になってしまうのも、また楽しです。