ボジョレー・ヌーヴォーが解禁したが、実は特別なお料理でなくても、調味料やオイルをちょっとだけ工夫すれば、いつもの和食がワインにも合うおかずになる。そこで、祖母、母と3代続く料理研究家で、著書に『おうち鍋の決定版 今夜はこの鍋で決まり!』(家の光協会刊)などがある料理研究家のきじまりゅうたさんにワインによく合う和風レシピを教えてもらった。
友達とお酒を飲むのが大好きだというきじまさん。自宅に人を招いて腕を振るうことも多いという。
「実は重宝しているのが塩せんべい。クラッカーの代わりにしてクリームチーズをのせれば、あっという間に和風フィンガーフードになります」
味にピリッとスパイスを効かせるのもポイント。ハーブ類、唐辛子やマスタード、かいわれ大根もワインに合わせる料理に使うことが多い。
「自分も参加したいから、お酒を飲むときの料理は手早く作れることも大切。時間がかかるものは、作りおきしておくといいですね」
干物を使えば、短時間でうまみが凝縮された一品に。
【干物のアクアパッツァ】
<材料>(2人分)
あじの干物…大きめなもの1枚 あさり…200g にんにく…1片 プチトマト…6粒 オリーブオイル…大さじ2 水…100ml 塩・粗挽き黒こしょう・大葉…各適量
<作り方>
【1】砂抜きしたあさりをよく洗う。にんにくは潰して芯を取り除く。プチトマトはへたを取り、へたの反対側に浅く切込みを入れる。
【2】フライパンにオリーブオイル(分量外)とにんにくを入れて弱めの中火で熱する。フライパンを傾けて、にんにくが油につかるようにする。
【3】にんにくから香りが立ってきたら、干物の水気をキッチンペーパーなどで拭き取り、皮を下にして入れる。2~3分ほど焼き、皮に焼き色がついたら裏返す。あさりとプチトマトを入れ、水を注ぐ。
【4】強めの中火にし、フライパンを時々揺すり、スプーンで干物に煮汁をかけながら4~5分煮る。
【5】煮汁が減ってきたら塩で味を調える。フライパンを揺すりながらオリーブオイルを加え、とろみがつくまで煮る。器に盛り付け、粗みじん切りした大葉を散らす。粗挽き黒こしょうを振る。
※女性セブン2016年12月1日号