4月の転勤、進学、就職を前にした引っ越しシーズン。新生活を始める人もいれば、更新契約を迎えるという人も…。そこで、引っ越ししない人も必読の更新時に家賃を下げる交渉術について解説しよう。
『家賃を2割下げる方法』(三五館刊)著者でフリーライターの日向咲嗣さんは「家賃が相場より高い場合、大家さんとの交渉次第で安くなることがある」と断言する。
「全国的に家賃がいちばん高かったのは2008年夏頃です。当時の東京23区内マンションの平均は12.3万円でしたが、2013年には9.4万円まで下がっています(※東日本不動産流通機構「首都圏賃貸居住用物件の取引動向」より)。ここ数年で少し上がりましたが、もっと前から住んでいる人は、相場より高い家賃を払っているかもしれません」
入居時期が変われば、隣の部屋と家賃が違うことも珍しくない。ほかの同じような物件の家賃より、自分の物件が高いかどうかは、ネットで調べれば確認できる。
「ネットで複数の賃貸会社の情報を調べて、できるだけ間取りや広さ、駅からの距離、築年数など、近い条件で比べましょう。いちばんベストなのは、今住んでいる物件の空室情報です。同じ階に空室が出ていれば、家賃比較がしやすいですね。同じような物件がなかったら、近隣の新築と比較するのも1つの方法です。新築は早く入居させたいので、相場より安めに出していることが多いです。例えば、“築30年なのに新築と同じ家賃だった”というのも交渉材料になります」(日向さん)
相場より高ければ、値下げ交渉してみよう。タイミングは、2年ごとに訪れる契約更新の時期だ。
「基本的には更新が近くなると、管理会社からお知らせがくるのでその時期に。遅くとも更新の数か月前には伝えましょう。伝え方は大家さんに『同じような物件が今はいくらで、自分の部屋は高いので下げてくれないでしょうか。下げてくれなければ引っ越しも検討します』と口頭で言うか、FAXで同様の文面を送ってみましょう。家賃や引っ越し代などを比較して、引っ越した方が安ければ引っ越すのも手です」(日向さん)
※女性セブン2017年3月2日号