日々新鮮な食材を仕入れ、健康的な食生活を送りたいものの、スーパーによっては、利益優先のところもあるのでしっかりと見極めたいところ。客のことを考えたスーパーなら、食材の質も折り紙つき! そんな“いいスーパー”の見分け方とは?
「各売り場にある、鮮度が落ちやすい“弱虫商品”を見れば、店の鮮度管理や、品質に対する考え方がわかります」
こう指摘するのは、ショッピングアドバイザーでスーパーでの勤務経験がある今野保さん。売り場別に注目するべき食材をピックアップしてもらった。
◆果物売り場で見るなら「バナナ」
「一年中もっともよく売れる果物がバナナです。袋入りの場合、中身より“袋の鮮度”を見た方が早い。袋がくしゃくしゃしておらず、きれいなら入れたてなので、中身の鮮度もいいはずです」
今の時期ならいちごもチェックするポイントに。5月のいちごは軟らかく傷みやすい。パックの裏を見て、押しつぶされていなければ、鮮度管理がされているはず。
◆野菜売り場で見るなら「もやし」
もやしを手に取って、袋が手のひらの上で立てば、鮮度がいい証拠。もやしは足が早いため、わずか半日経っただけでも、グニャッと倒れるそう。
「1袋数十円と、安いゆえによく売れ、回転率が高いのがもやし。そして青果の中でいちばん足が早い。そのもやしの鮮度管理が悪ければ、その店の野菜全体の管理が悪いと思ってもいいでしょう」
◆鮮魚売り場で見るなら「まぐろの赤身」
「魚は包丁を入れれば入れるほど鮮度が落ちます。ですから、魚売り場全体を評価するにはまず“刺身”を見ましょう。特に、いちばん鮮度が落ちやすいまぐろの赤身は要チェックです」
まぐろの鮮度は、“角”に表れる。切りたてなら、切り口が鋭角で、角がしっかりしているが、わずか1~2時間で鮮度が落ち、角が取れてしまうのだという。
◆肉売り場で見るなら「鶏のひき肉」
肉の中で“弱虫”なのが、鶏ひき肉。ひきたてほど新鮮だがその見極め方は…。
「ひいてから時間がたつと鮮度が落ち、肉がベチャッとして、ひいた形がなくなってしまいます。また、これは肉魚のすべてにいえることですが、うま味成分であるドリップが出ているものは論外」
ドリップを吸う紙を下に敷いて鮮度の低下を隠しているケースもあるので要注意。
「いいスーパーの条件としては、鮮度管理ができていることと、店内ですぐ献立が決められることですね」と今野さん。
「鮮度管理のよしあしを知るために見てほしいのは、チーズ売り場の「上段」の棚。ここがいちばん回転率が悪いため、店員の目が行きにくい。その棚に、賞味期限内のチーズがあればOK」(今野さん)
また、献立のヒントが提案されているのも“いい店”の証。例えば、じゃがいもや玉ねぎ売り場の近くに、カレーやシチューのルーが置いてあれば献立を考えやすい。客のことを考えた店を見抜く力を持つことも大切なのだ。
※女性セブン2017年5月25日号