都民ファーストの会旋風と公明党による自民党への背任により、既存政党に逆風が吹いた東京都議会議員選挙。存在感を見せたのが国政選挙や大都市の首長選挙で13連敗中のスマイル党総裁・マック赤坂氏(68)だ。
今回は、「最後の挑戦」と位置づけ、お得意のコスプレパフォーマンスを封印。同氏は「13連敗中だが、(将棋の)藤井聡太四段の29連勝にあやかりたい」と意気込み(?)を語り、自宅がある赤坂(港区、定数2)ではなく世田谷区から出馬。
「世田谷は定数8だし、昨年の都知事選で一番、票が入った地域なんです」と話すマック氏が配るマニフェストには、都議会議員の定数を〈将来的にはゼロにする〉の文字……。
6月27日夜には下北沢の路上で演説し、現場に居合わせた保坂展人・世田谷区長とお得意の「10度、20度、30度!」のスマイルポーズを決めてみせた。
「一度、演説を聴いてみようと。応援ではありません(笑い)。ただ、徒手空拳で選挙戦を戦い、若者支援を訴えるマックさんの姿勢には共感します」(保坂氏)
マック氏は「当選したら『マック世田谷』に改名だ!」と怪気炎をあげた。自民党に愛想を尽かし、軽薄な都民ファーストにも票を投じたくなくて「スマイル党」に流れた無党派層もいたことだろう。
※週刊ポスト2017年7月14日号