国内

藤井聡太フィーバーで注目、「棋譜使用料」10万円は妥当か

藤井フィーバーで儲かるのは…?(時事通信フォト)

 将棋界期待の新星・藤井聡太(15)と羽生善治2冠(47)との対局で大きな盛り上がりを見せた、2月17日の朝日杯将棋オープン戦。将棋専門誌に限らず藤井の強さを解剖する特集が組まれるようになったが、その際に必要となるのが、指し手順を記録した「棋譜」だ。そこで朝日杯の主催者である朝日新聞社に、棋譜を誌面上で使用するためにはどうすれば良いのかを問い合わせたところ、こんな答えが返ってきた。

「1か月以内に行なわれた棋譜を誌面に掲載される場合には、対局者にかかわらず一律10万円を頂戴しています」

 えっ、10万円!? 野球に例えるなら、スコアブックを使用するのに料金を取るようなもの。ネットで対局中継を見れば、誰にだって再現できるのに……。将棋に詳しいライターの松本博文氏が語る。

「将棋の棋戦は、大規模なものになると高級ホテルを貸し切るなど運営コストがかかる。そのため使用料を請求するケースもあります。金額に規定はありませんが、10万円は少し高い印象です」

 棋界の常識では、「お金を払うのは当然」ということらしい。著作権に詳しい、シティライツ法律事務所の伊藤雅浩弁護士が解説する。

「棋譜に著作権はないと考えられますが、『棋譜によって利益を得る権利』は運営者に発生するという考え方がある。そのため、第三者が棋譜を無断使用すると、主催者の権利を侵害する『民法上の不法行為』に当たる可能性があります」

関連キーワード

関連記事

トピックス

エンゼルス時代、チームメートとのコミュニケーションのためポーカーに参加していたことも(写真/AFP=時事)
《水原一平容疑者「違法賭博の入り口」だったのか》大谷翔平も参加していたエンゼルス“ベンチ裏ポーカー”の実態 「大谷はビギナーズラックで勝っていた」
週刊ポスト
グラビアから女優までこなすマルチタレントとして一世を風靡した安田美沙子(本人インスタグラム)
《過去に独立トラブルの安田美沙子》前事務所ホームページから「訴訟が係属中」メッセージが3年ぶりに削除されていた【双方を直撃】
NEWSポストセブン
中条きよし氏、トラブルの真相は?(時事通信フォト)
【スクープ全文公開】中条きよし参院議員が“闇金顔負け”の年利60%の高利貸し、出資法違反の重大疑惑 直撃には「貸しましたよ。もちろん」
週刊ポスト
阿部詩は過度に着飾らず、“自分らしさ”を表現する服装が上手との見方も(本人のインスタグラムより)
柔道・阿部詩、メディア露出が増えてファッションへの意識が変化 インスタのフォロワー30万人超えで「モデルでも金」に期待
週刊ポスト
昨秋からはオーストラリアを拠点に練習を重ねてきた池江璃花子(時事通信フォト)
【パリ五輪でのメダル獲得に向けて】池江璃花子、オーストラリア生活を支える相方は元“長友佑都の専属シェフ”
週刊ポスト
店を出て並んで歩く小林(右)と小梅
【支払いは割り勘】小林薫、22才年下妻との仲良しディナー姿 「多く払った方が、家事休みね~」家事と育児は分担
女性セブン
大の里
新三役・大の里を待つ試練 元・嘉風の中村親方独立で懸念される「監視の目がなくなる問題」
NEWSポストセブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
「特定抗争指定暴力団」に指定する標章を、山口組総本部に貼る兵庫県警の捜査員。2020年1月(時事通信フォト)
《山口組新報にみる最新ヤクザ事情》「川柳」にみる取り締まり強化への嘆き 政治をネタに「政治家の 使用者責任 何処へと」
NEWSポストセブン
愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 岸田自民「補助金バラ撒きリスト」入手ほか
「週刊ポスト」本日発売! 岸田自民「補助金バラ撒きリスト」入手ほか
NEWSポストセブン