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惣菜で有名なフジッコ、創業者の趣味が転じてワイン量産中

山梨にある自社農園

 山梨県甲州市勝沼。甲府盆地に臨む斜面には広大なブドウ畑が広がり、その中にレンガ造りの「フジッコ」のワイナリーがある。

 フジッコといえば塩こんぶ「ふじっ子」や「おまめさん」などのお惣菜が有名だが、実はワイン用ブドウ栽培から、自社ワイン「フジクレール」の製造販売まで手がけている。

「創業者・山岸八郎には『日本の食卓をより豊かにする、和食に合うワインづくりをしたい』という思いがありました。そこで欧米のワイナリーなどを視察し、1990年、この地にワイナリーを設立しました」(フジッコワイナリーのワイン営業部長の徳江聡氏)

 醸造を担当するのは、女性醸造家の鷹野ひろ子氏だ。2008年に日本ワインコンクールの金賞を受賞し、直近5年に7商品で金賞を獲得している。

 2017年11月に来日したトランプ大統領の晩餐会では、“日本代表”として同社の白ワインが振る舞われた。

 年間25万本程度と生産量は多くないが、価格は手頃な2000円台が中心。「日本の食卓に寄り添いたいという創業者の思いが詰まっている事業なのです」(徳江氏)という。

※週刊ポスト2018年10月5日号

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