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女性は初対面でも雑談できるが男性はそれがなかなかできない

孤独は介護リスクを上げる。娘や妻が手助けを

 高齢者が集まる場で、男性がぽつんと孤立し、じっとしている光景をよく目にする。逆に高齢女性の方は元気いっぱいでおしゃべりも全開だ。

 こうした状況について、『世界一孤独な日本のオジサン』(角川新書)の著書があるコミュニケーション・ストラテジストの岡本純子さんはこう語る。

「男女のコミュニケーションの特徴でもあります。女性同士は初対面でもいくらでも雑談ができ、すぐにほどよい関係を築けます。ところが男性同士は、たとえばゲームやスポーツなど、目的や役割、達成感がないとコミュニケーションができません。知らない人と無意味な会話はしない。どこでも仕事モードなのです。

 男性は、定年退職を機に、“会社からの社会復帰”をし、介護予防の観点からも孤独にならないよう努力すべき…とはいえ、やはり手助けは必要です」

 となると、つながりスキル上級者の娘や妻の出番だ。

「目的・役割・達成感がないと動けないのは、男性の習性と理解して許しましょう。父親が目的意識を持って取り組めそうな地域活動や趣味のコミュニティーを選び、最初は一緒に行って顔見知りをつくり、道筋をつくってあげるのです。

 コミュニケーションの極意は“慣れ”です。一歩を踏み出し、慣れてくれば、他人との交流の心地よさに初めて気づくはず。引退後の男性たちが孤独を回避し、元気になれば、家庭も社会ももっと明るくよくなると思っています」(岡本さん)

※女性セブン2019年1月3・10日号

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