葉がギュッとつまった夏や早春のものと違い、葉の軟らかさが特徴の春キャベツ。今年は暖冬で生育が良く、2月に寒くなったことで甘みがアップ。400年続く専業農家で、年間180種の野菜を作る伊藤農園(神奈川県三浦市)の伊藤克己さんは、「豊作なので価格も安め」と話す。伊藤さんが作るブランドの『三浦の春キャベツ』は4月末まで収穫となる。
「最盛期は日の出前から収穫に追われて簡単な料理しかできませんが、シンプルなものほどおいしい。使う時は、外側の葉から1枚ずつ剥していきます。包丁で切ってしまうと、切り口が変色しやすく、断面が盛り上がって硬くなってしまうんですよ」(伊藤さん・以下同)
そこで、春キャベツの選び方や保存法、そのおいしさを堪能できるロールキャベツのレシピを紹介する。
◆おいしい春キャベツの選び方
【1】葉がふんわり巻き、隙間がある
春キャベツは葉の枚数が少なく、ふんわり巻くのが特徴。
「葉と葉の間に隙間があるのが◎。成長しすぎて葉が硬くなると重くなるので、軽いものを選んで」
【2】生長点が縦の長さの2/3以下にある
育ちすぎると生長点が上にきてしまう。
「春キャベツの場合は、生長点が全体の2/3より下の位置にあるものを選びましょう」
【3】切り口が500円玉より小さい
ひっくり返し、芯の切り口の直径をチェック。切り口が大きいものは、育ちすぎ。葉が硬く、味も落ちる。
◆春キャベツの保存法
外側の硬い葉は捨てずに保存に利用。使いかけのキャベツを外葉で包み、ビニール袋に入れて野菜室ではなく冷蔵室へ。芯は下にして置く。
◆ロールキャベツの作り方
●材料
春キャベツ(外側の葉)…4枚
玉ねぎ…中1個
サラダ油…適量
合いびき肉…150g
牛乳・パン粉…各大さじ1
水…1.5カップ
コンソメ(顆粒)…小さじ2
A[塩・こしょう・ナツメグ…各少量]
●作り方
【1】玉ねぎはみじん切りにする。
【2】フライパンにサラダ油を熱し、【1】を入れて炒める。玉ねぎが色づいてきたら取り出し、冷ます。
【3】ボウルに牛乳・パン粉、【2】、合いびき肉、Aを入れ、よく練る。これを4等分にし、俵形に成形する。
【4】鍋に湯(分量外)を沸かし、キャベツをさっとゆで、1枚ずつ広げて筋を軽く叩く。
【5】 【4】の上に【3】をのせて包む。
【6】鍋に水を入れて沸かし、コンソメと【5】を加えて火が通るまで煮る。器に盛り、こしょうをふる。
※女性セブン2019年3月21日号