日本では年間43万件超の交通事故が起きている(警察庁「平成30年中の交通事故の発生状況」)。凄惨な事故が多発する中で、自分や家族の身を守るにはどうすべきか。
そのヒントとなるのが、自動車保険を取り扱う全国27の損害保険会社からなる一般社団法人「日本損害保険協会」が調査した「全国交通事故多発交差点マップ」だ。同協会は毎年、47都道府県ごとに交通事故発生件数が多い交差点「ワースト5」を発表している。
特筆すべきは、街中の交番などで目にする「昨日の交通事故」データが「警察管内の発生件数」を示すのに対し、同データは事故が起きた「交差点」がどこかを、ピンポイントに示している点だ。
過去10年間で同調査に頻出した交差点91か所が「“常連交差点”リスト」として公開されている(自動車事故、歩行者・自転車事故を含む事故件数を集計)。別掲の表では、自動車保有台数の多い都道府県のうち、政令指定都市を中心に、事故に特徴的な傾向が見られる交差点20か所を掲載した。元警察庁科学警察研究所で交通事故に詳しい伊藤安海・山梨大学大学院教授が指摘する。