憲政史上最長の在任期間となった安倍首相。褒められると喜ぶが、厳しい批判には「オレは何も悪くない」と耳を塞ぐ。
ならば、褒めて褒めて褒めちぎろうではないか。そうすれば、褒められることが大好きな安倍首相にも、国民の本当の声、怒りや不満が届きくかもしれない。そこで、評論家の小沢遼子氏に安倍首相と昭恵夫人を褒めてもらった。
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安倍首相の夫人、昭恵さんはファーストレディという“主演女優”になれたことを本当に喜んでいるように見えます。首相自身、夫人の言動をそのまま認め、放任されている。
私は以前、佐藤栄作首相夫人の寛子さんと三木武夫首相夫人の睦子さんにお会いしたことがあります。お二方ともとても毅然とされていたことをよく覚えています。一国の総理大臣の夫人たるもの、その自覚をもっておられるのだなと感じました。
それと比べて昭恵夫人には毅然とした部分は見えてきません。むしろ、奔放にやりたいことをやって楽しんでおられる。森友学園との交流も何の躊躇もなくおやりになり、大騒動になりました。そんな首相夫人を官邸を始め安倍政権全体が尻拭いをしている。多くの官僚の方が様々な忖度を行ない、事実を隠蔽するなど、大変なご努力をされました。
なのに昭恵さんが責任を問われることは一切ありません。直接非難されることもありません。記者会見もしないし、国会に呼ばれることもありません。そういうお立場で、ずっと“おままごと”をしてきたのが昭恵さんなのです。
安倍首相の政治も、一種、おままごとのように見えます。本当に日本のことを考えておられるのか。ご自身のことばかり考えているのであれば、それはおままごと政治です。昭恵さんと一緒におままごとをしている安倍首相は、ご夫婦で仲良くされているという意味で、『楽しそうで、よろしいですね』と思って見ています。
※週刊ポスト2019年12月20・27日号